◆2019年フィールド日誌
12月29日(晴れのち曇り) 昨日と同じ場所、同じ時間帯でフィールドを回る。 昨日に同じく、モンキチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ウラナミシジミ、キタキチョウを見る。 昨日とまったく同じ個体も混じっている。 今日はヤマトシジミに多く出遭う。なかでも印象的なのはタンポポで吸蜜する超新鮮なメス。翅裏はこげ茶色、翅表はブルーの面積が広い典型的な低温期型。おまけに翅は全体的に丸みを帯びず、秋型のウラギンシジミのような角ばった輪郭であった。オスも新鮮。チガヤの土手を活発に飛ぶ。 キャベツ畑に大量のモンシロチョウ幼虫を見る。 今日はヒメアカタテハは見かけず。〔東播磨〕
12月28日(晴れのち曇り) 気温が10℃を超えた11時過ぎからフィールドに出る。 南向きの畑の土手では多くのチョウが活動している。 もっとも多いのはモンキチョウ。破損個体ばかりだが、体を倒して日向ぼっこしたり、畑の法面を直線的に飛んだりと活発に動き回っていた。 ベニシジミも複数頭見かける。 裏面が暗く、斑紋がはっきりしない低温期型のヤマトシジミ♂を見る。 元気に飛びまわっていたのはウラナミシジミ♂、破損の程度は確認できず。 越冬中にもかかわらずこの日の陽気に目覚めたキタキチョウを見る。新鮮。 タンポポで吸蜜するヒメアカタテハを見る。 今日のような天気が続くなら多くのチョウが年を越すかもしれない。〔東播磨〕
12月14日(曇り時々晴れ) 久しぶりにフィールドに出る。晴れと曇りが交互にやってくる天気。 ダイコン畑にモンシロチョウを見る。 南東向きの畑の斜面にモンキチョウが活発に飛び回っている。 別の斜面ではベニシジミ♂の占有行動を見る。 センダングサにウラナミシジミが多い。小さな花株に計4頭が蜜を吸っていた。 ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハを見る。〔東播磨〕
11月23日(晴れ) 早朝から近場ポイントに向かい、朝日が当たる池の土手を歩く。 一カ月前あれほど多くの個体が活動していたシルビアシジミを今日は1頭も見かけない。 気温が上がった土手の斜面ではベニシジミ、ウラナミシジミの活動が盛ん。 ホトケノザの花で蜜を吸うチャバネセセリを見る。 畑の地表にとまるのはツマグロヒョウモン♀。アラカシの葉先にとまり開翅するムラサキシジミ♀を見る。 コセンダングサの群落にモンキチョウが多い。求愛よりも蜜を吸うのに忙しいらしい。 ヤマトシジミ、モンシロチョウ、キタキチョウを見る。〔東播磨〕
11月9日、10日(晴れ) 大阪市立自然史博物館で開催された日本鱗翅学会第66回大会に参加する。 一年振りにお会いする方も多く、楽しく近況を報告し合う。 講演内容も多岐に渡り、どの演題も興味深く拝聴する。〔大阪市〕
11月4日(晴れ) 2日前に訪ねた公園とは別の公園を散策する。 気温が上がりき
10月22日(曇りのち晴れ) 早朝から近場を回る。 東向きの池の土手、多くのシルビアシジミが活動している。朝日を浴びて開翅している個体がいる一方、すでに体が温まったのか活発に飛んでいる個体も多い。残念ながらオスのほとんどはスレ個体、メスは新鮮個体が多いようだが、開翅しない。オスの新鮮個体を追い回し撮影を続けるが、背景が抜けた良いポジションにとまらない。 同じ土手斜面に、ウラナミシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、チャバネセセリ、イチモンジセセリ、モンシロチョウ、モンキチョウと多くの種が活動している。 撮影地を移動する。 休耕田を利用した大規模なコスモス畑は満開。 コスモスと青空を背景に飛翔シーンを狙うが、まったくチョウが飛んでいない。3時間粘るも、被写体になってくれたのは、クマバチとホシホウジャクのみ。 正午前に撤収する。〔東播磨〕
10月20日(曇り時々雨、一瞬晴れ) 日本海側から寒気が入っているらしく、気温低く、時折雨が落ちてくるあいにくの天気。 秋のヒサマツミドリシジミ♀を求めて、但馬の各地を回るがこの天気ではダメ。時々晴れ間もあるが、気温は15℃しかなく、これでは活動しない。 標高を下げ、やや暖かい但馬南部の渓谷に移動する。 渓谷沿いのウラジロガシの大木に多くのウラギンシジミを見る。15頭まで数えたがそれ以上いるかもしれない。オスだけでなくメスも活発に飛び回っている。時々、オスはメスを追い駆けていた。 更に南下する。 山里の石垣にクロツバメシジミを見る。新鮮からややスレまで様々。石垣の清掃時に抜き取られたのか、ツメレンゲの花穂はほとんど残っていない。 同じく、石垣にとまるアカタテハ、ミドリヒョウモン♀を見る。〔但馬、北播磨〕
10月5日(晴れ) 夏のように暑い一日。 先週に続き同じ自然公園を歩く。 雑木
9月28日(晴れ) 午前10時過ぎから郊外の自然公園を歩く。この時期にしては気温
9月22日(曇り時々雨) 台風接近で不安定な天気が続くなか、雨のやみ間を狙って近場を回る。 例年ならこの時期満開のマンジュシャゲ(彼岸花)はまだつぼみの状態が多い。一週間程度遅れているようだ。 池の土手にシルビアシジミ♂を見る。メスを探してとまることなく延々と飛び続ける。とまっているシジミを見つけると、周囲を飛び、メスかどうかを丁寧に確認する。コマツナギで吸蜜中のヤマトシジミ♂の周囲を飛ぶシーンを撮影する。 撮影地を移動する。 満開のサワヒヨドリで蜜を吸うツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、キタテハを見る。 民家の庭先の花畑に多くのアゲハチョウ、キアゲハが集まっている。 降雨が強まり撤収する。〔東播磨〕
9月16日(晴れ) 近場を回る。二日前に訪ねた雑木林の中の陽だまりでは今日もメスグロヒョウモン♂がテリを張っている。 ホシミスジ、コミスジとも多く、異種間、同種間で盛んに追い駆けあっている。 ナガサキアゲハ♂は数を増している。 二日前はたった1頭の目撃だったメスグロヒョウモン♀、今日は3回見かけた。これから一斉に活動を始めるようだ。〔東播磨〕
9月15日(晴れ) 秋のヒサマツミドリシジミ♀調査のため早朝から但馬各地を回る。 ウラジロガシが芽を付けるのは隔年なので、これまでの経験から奇数年に産卵するところばかりを回る。しかし、どの樹も芽はまだ十分に膨らんでいない。気温も高く、このような条件では産卵はまだ見られない。止む無くウラジロガシを叩いたところ、1頭飛び出す。9月になればウラジロガシまで来ていることは確かなようだ。 ヒサマツの産卵が見られるウラジロガシ自生地を複数個所回るが活動しているのはウラギンシジミばかり。 渓谷を飛ぶ白い影はイシガケチョウ。 カラスアゲハ、クロアゲハ、モンキアゲハ、ミヤマカラスアゲハ(?)など黒系アゲハをポツポツ見かけるようになった。但し総数はせいぜい20頭前後か。〔但馬〕
9月14日(晴れ) 友人と共に夏眠中・夏眠明けのヒョウモン調査を行う。 雑木林の中の陽だまりでテリを張るメスグロヒョウモン♂を見る。近くを飛ぶナガサキアゲハに反応し、追尾飛翔を見せる。ホシミスジが近づいたためすぐ飛び立ったかと思えば、相手はメスグロヒョウモンのメス、アッと言う間に交尾は成立した。友人よれば、羽化時期の6月と夏眠明け早々のこの時期に交尾をしているとのこと、但し必ず同一個体が2度するかは不明とのことであった。 雑木林を奥へ進めば、お目当てのウラギンスジヒョウモン♀が飛び出す。やや色あせているものの翅の破れはどこにもない。一瞬姿を見せた後、植栽された柑橘類の根元近く、葉の裏に隠れ活動を休止した。 ウラギンスジヒョウモンを求めて各地を回る。 6月に多数の個体が活動していた池の土手の下、鬱蒼とした水路のブッシュを叩くとウラギンスジヒョウモン♂が飛び出す。 満開のニラの花で吸蜜するアゲハチョウを各地で見る。 手入れされた湿地に咲くホクチアザミにアゲハチョウ多い。吸蜜に余念がないメスにアタックするオスを見るが、求愛は実らなかった。 コキマダラセセリ多い。〔東播磨〕
9月8日(晴れ時々曇り) 午前9時自宅発で北播磨、西播磨の県中央部を巡る。第一の目的はヒサマツミドリシジミ♀の活動調査だが、これだけ気温が高いとまず活動しない。 ウラジロガシの大木ではウラギンシジミの占有行動が盛んに行われている。 渓谷のノブドウの花で吸蜜するアオスジアゲハを見る。 シカの過密生息地で、シカが忌避するボロギクで蜜を吸うヒメアカタテハ2頭を見る。この花に蜜があるとは到底思えない。まともな吸蜜源が失われるとこのような光景が見られるのであろうか。 山肌に張り付いたような集落でミヤマカラスアゲハ♀見る。高温のなか薄暗い木陰で静止していた。〔北播磨、西播磨〕
9月7日(晴れ) 「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」この時期の恒例の行事、ヒメカンアオイ自生地の環境整備を行う。具体的には生い茂るササとヒサカキやイヌツゲなど低木常緑樹の刈り払いとなる。計3か所を回るが、気温が高いため少しの作業でも汗が噴き出る。それでも親しい仲間とワイワイガヤガヤと楽しく作業をすると疲れも吹き飛ぶ。11時作業終了。 その後近場を回る。 メスグロヒョウモン、ウラギンスジヒョウモンは姿を見せず、まだ夏眠から目覚めていない模様。 気温が高いためか活動するチョウは少ない。 アキニレの葉の茂みに潜り込むゴマダラチョウを見るが何に目的なのか分からない。 イヌザンショウに産卵するアゲハチョウを見る。〔東播磨〕
9月1日(晴れ時々曇り) 昨日と同じ時間帯に同じ公園内を歩く。
夏眠明けのメス
8月17日(晴れ) 所用のため但馬の高標高地の広域林道を走る。 舗装林道とは言え、落石が多く慎重に走らざるを得ない。 林道走行60qで、確認したシカ11頭、イノシシ3頭、ミヤマカラスアゲハ1頭、これが但馬の現実の姿である。10年前の豊かな自然は完全に崩壊している。 高原のカシワ林にハヤシミドリシジミ♀を見る。日中は日差しを避け、葉の茂みの奥に潜り込んでいることが多い。 ジャノメチョウ多い。ただし見かけるのはメスばかり。 いつも黒系アゲハが群れているクサギには1頭もいない。〔但馬〕
8月16日(曇り時々晴れ) 台風一過、北播磨を中心に広く車で流す。 高標高地は思った以上に涼しい。 カラスザンショウ、クサギ、リョウブ、いずれも満開ながら、吸蜜にきているチョウはいない。例年になく蝶影が薄い。平たく言えば何もいない。 わずかに猛スピードで飛び回るオオウラギンスジヒョウモン(?)♂を見るのみ。 クロツバメシジミ生息地を訪ねるがここでもいない。いくら何でも1頭くらいはいるはずと時間をかけて探したところ何とか2頭を確認する。 シカの食害の影響かもしれないがとにかく北播磨は何もいない。本日100km以上走って黒系アゲハを見たのはたったの1回。 東播磨に戻りコムラサキを撮影する。ヤナギが10本ほど生える生息地だが、いったい何頭いるのだろうと思うほど多数の個体が活動している。 テリを張るオス、樹液食堂に集まるオス・メス、産卵中のメスなどいろいろなシーンを見せてくれる。やはりこれぐらい数がいないとつまらない。暑さも忘れ撮影する。〔北播磨、東播磨〕
8月12日(晴れ時々曇り) 西播磨の渓谷を散策する。 清流沿いの道は涼しいが、斜面はシカの食害がありあり、タケニグサ、アセビ、マツカゼソウ、オオバアサガラ、イワヒメワラビなど、残っている植物はシカが忌避するものばかりであった。 薄暗い路上にスミナガシを見るが、カメラを構える間もなく飛び去られる。 この時期、いつも見られるミヤマカラスアゲハの集団吸水を今日は見かけない。集団吸水どころか、1頭のみの吸水もしていない。 延々と歩きようやく3頭の吸水を見る。こんなに少ない年は記憶にない。 テングチョウ、コミスジを見るのみ。 昼前に撤収する。〔西播磨〕
8月10日(晴れ時々曇り) 早朝から但馬各地を回る。 お気に入りの渓谷沿いの道は砂利道からきれいな舗装道路に変わっていた。山水の流れ出しもなくなり、見かけるチョウの数は激減。しかしシカの侵入は確認できず、これはOKか。 薄暗い森の陽だまりでテリを張るヒメキマダラセセリを見る。 満開のクサギにカラスアゲハが集まっている。合計4頭、すべて♀であった。 撮影地を移動する。 森の遊歩道に出てきたのはボロボロのミズイロオナガシジミ。しぶとくまた生き残っている。 森の中でスジボソヤマキチョウを見る。兵庫県内で見かけたのは実に4年ぶり。20年くらい前までは西播磨、但馬でよく見かけたのに、兵庫県内で狙って見られるのはここ1箇所しか知らない。 但馬から南下し東播磨に戻る。 池の土手のヤナギでコムラサキを撮影するが、暑くて暑くて早々に切り上げる。〔但馬、東播磨〕
8月9日(晴れ時々曇り) 今日から10日間の夏季休暇。とは言いながら外は猛暑、なかなか撮影に行く気力が起きない。 図書館へ本を借りに行った際、中庭のクスノキの周辺で占有行動中のオスを見る。 ヒルトップでの占有は良く見かけるが、平地での樹木に囲まれた空間の占有に気が付いたのは今日が初めて。〔東播磨)
8月3日、4日(晴れ) 夏休みの週末、この時期の恒例行事、兵庫県青少年科学の集い・東播磨会場へ「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」から出展する。 例年通り、フエルアルバム上に翅のみの展翅をさせるコーナー、標本箱にチョウとガをランダムに並べチョウとガを当てさせるコーナー、未就学児童向けのチョウ塗り絵コーナー、デフォルメされたチョウ折り紙コーナーを設置する。どのコーナーも順番待ちができるほど大盛況!年々顔見知りの子供も増え、和気あいあいと時間が過ぎる。少しでも昆虫に興味を持つ子供が増えることを願って止まない。〔東播磨〕
7月28日(霧のち曇り、時々晴れ) 台風一過、24日に続き三たびキリシマミドリシ
7月24日(曇りのち晴れ) 休暇を取り3日前のリベンジに静岡に向かう。 午前9時
7月21日(曇り) 友人からの連絡を受け急遽静岡方面へ遠征する。狙いはキリシマ
7月20日(曇り) 終日曇天。自宅にいてもやることがないので近場の公園を歩く。
7月15日(晴れ時々曇り) 前日前々日の観察会の疲れが残るため午前は休養に当
7月13日(曇り時々雨)、7月14日(雨時々曇り) 土日とも高原は悪天候。 ハチ高原で開催された兵庫県但馬県民局主催の草原観察会に参加する。 13日はウスイロヒョウモンモドキ生息地の草刈、14日はウスイロヒョウモンモドキ成虫の観察会と続く。 両日とも雨のやみ間を狙っての行事となるが、それでも全身びしょ濡れ。 幼虫段階で生息地に放されたウスイロヒョウモンモドキ数百頭はほんの僅かが成虫までたどり着いたようである。 2日間で確認したのは計3頭、うち2頭は羽化不全個体であった。 それにしてもシカの食害はすさまじく、保護ネットを張ってもどこからか柵内に侵入してくるとのこと。さらに冬季の強風を伴った降雪も防護柵の破損を招いているとの説明を受けた。 柵自体も試行錯誤しながら改善を図り、まさにギリギリの状況で保全活動が進められていた。頑丈な柵を作って、オミナエシを植栽しても、あの手この手で柵内にシカは侵入し、せっかく育ったオミナエシを食い散らかす。柵外ではシカが避ける植物しか見られない現実。シカから見れば、食べるものがなく腹ペコ状態のなか、柵内にはごちそうがたっぷり!何としても柵内のごちそうを食べたい!といったところか。 シカの爆発的な増加を含め、自然環境のバランスが大きく崩れてしまっているのが良く分かる。 ウスイロヒョウモンモドキの累代飼育も6代目に入るとのこと、そろそろ遺伝的な劣化が見られる頃であり、正直言って、ハチ高原のウスイロヒョウモンモドキは“風前のともしび”状態にあると言えるだろう。 日頃、保全に取り組まれている関係者には本当に頭が下がる。 無法な採集も辞さない“採集命(いのち)”の方々には、一度この現実を見てほしいものだ。 ウラギンヒョウモン多い。 コキマダラセセリ、ツマグロヒョウモンを見る。〔但馬〕
7月7日 (晴れ) 溜まった所用をこなすことに加え、昨日の疲れもあり、今日は遅めのスタート。 オオムラサキのテリ場を目指し11時からフィールドに出る。 標
7月6日 (曇り時々晴れ一時雨) 早朝から但馬に向かう。 高原のカシワ林は厚い雲の下。しかも小雨が降り続いていた。 先着の撮影者が高枝を叩くとハヤシミドリシジミのメスは降りてくるが、同種のオスは高所を飛び回るばかりで下には来ることは少ない。 腹をパンパンに膨らませたキマダラルリツバメのメスを見る。 ポツポツとウラミスジシジミが出ているようだが、撮影し易い位置に来てくれない。 昼前に移動。 更に高原を散策するが、ウラギンヒョウモン♂の探雌飛翔を見るのみで他は現れない。 そうそうに南下し東播磨に戻る。 ハンノキ林のミドリシジミはメスばかりとなっている。なかには産卵する仕草を見せてくれる。〔但馬、東播磨〕
6月29日(曇り時々雨) 前日夜から甲府入り。朝2時起床、3時ホテル発で撮影に向かう。狙うはクロミドリシジミの飛翔。 3時40分、ポイントに到着するが辺りは真っ暗。午前4時13分、最初の個体が飛び始める。人の目ではかすかに明るさを感じるくらい照度である。時間が経つにつれ飛び回る個体が増えていく。圧倒的な光量不足、遠くて速い被写体など、撮影するには極めて厳しい条件の下、シャッターを切り続けるが撮影していてもピンボケばかりなのがよく分かる。午前4時40分、アッと言う間にクロミドリシジミの活動は終了する。 その後、友人からの情報で長野県に向かう。 自然林の公園に到着。 ミヤマカラスシジミ多い。 オオムラサキは出始めらしく地表でミネラル分(?)を吸っていた。 カシワの大木にウラジロミドリシジミ♂を見る。 クリの花で吸蜜していたのはスジボソヤマキチョウ、ウラゴマダラシジミ、ミドリヒョウモン、ウラキンシジミ。 雲が厚くなってきた正午に撤収する。〔山梨県・長野県〕
6月23日(曇り時々晴れ) 早朝から近場を回る。 昨日に続き、朝一番のターゲットはミドリシジミ。 しかし、今日もピリッとした被写体に出遭わず。 池の土手のウラギンスジヒョウモン♂は翅の破損が目立っている。 笹原深く、笹の葉の裏にとまる♀を発見、微動だにしない。 畑の畔にシルビアシジミが多い。第二化のピークらしく活発に活動している。 森の中の湿地にメスグロヒョウモン♂を見る。 薄暗い森の小道にホタルガが多い。 ふらふら飛び出したオレンジ色の影、アカシジミかと思えばウラナミアカシジミであった。当地では今年は大変少なく、これが今シーズンの初見となる。〔東播磨〕
6月22日(曇り時々晴れ) 先週に続き、早朝からハンノキ林へ向かう。 明らかにミドリシジミは数を増している。 下草で開翅するオスを見るが、陽光が差す角度が悪く、希望する金緑色にはならない。しかも翅表が微妙にスレていてがっかり。 ヒカゲチョウ♂の180℃開翅を見る。 ミドリシジミは早々に切り上げ但馬へ向かう。 狙いはヒサマツミドリシジミ。 ポイント着は正午。やや風は強いながら、日差しは強く期待は高まる。 午後2時から雲が出始める。次第に風も強くなり、おまけにガスが立ち込めるようになる。 聞くところによれば、今年のヒサマツは“大不作”の年らしい。 天候の回復が見込めず午後3時撤収する。〔東播磨、但馬〕
6月16日(晴れ時々曇り) 早朝から近場を巡る。 朝一番は早朝のハンノキ林へ。 ハンノキの樹冠をポツポツとミドリシジミが飛ぶ。例年に比べ少ない感じ。 こちらを向いて垂れ下った葉にとまり、静かに翅を開く。残念ながらほんのわずかに鱗粉が剥離していた。 撮影地を移動する。 友人と合流し、池の土手にウラギンスジヒョウモンの活動を見る。今日も探雌飛翔中のオスが多いなか、偶然交尾中のペアを見つける。交尾中のペアを発見した他のオスは盛ん交尾に割り込もうとするが成功せず。 更に撮影地を移動する。 新鮮なルリタテハの占有行動を見る。〔東播磨〕
6月10日(晴れ) 休暇を取り各地を回る。 灌漑用ため池の土手にシルビアシジミを見る。新鮮個体は少ないが数は多い。 撮影地を移動し、3日連続でヒロオビミドリのポイントへ。 今日も元気に活動しているが、日に日に前翅表に傷が目立つようになっている。たぶん3日間同一と思われる個体を撮影しているが、日ごとの翅のスレの進行が良く分かり、興味深い。 足元の笹原では多くのオオチャバネセセリが飛び回っている。 新鮮なヒオドシチョウを見る。 キマダラモドキを探すが姿を見せず。 横浜への移動もあり午前10時で引き上げる。〔東播磨、西播磨〕
6月9日(晴れ) 今日も好天の一日。 昨日に同じく今日も朝から西播磨へ向かう。 昨日撮影したヒロオビ君は今日も健在。朝日を浴びて見事な開翅を見せてくれる。 ミズイロオナガシジミの開翅を見る。 ヒカゲチョウ多い。私の指にまとわりつき容易に離れない♂のストローの感触を楽しむ。 ヒロオビ撮影中、ヒオドシチョウが現れこれまた見事な翅表を見せてくれる。 ルリシジミ新鮮。 撮影地を移動する。 約20年前ウラキンシジミが群れていた満開のイヌツゲを訪ねるが、樹は健在だが、チョウの姿はまったくなし。 更に移動する。 池の土手で探雌飛翔を延々と続けるウラギンスジヒョウモン♂を見る。今日は計3頭が活動していた。いつもの吸蜜源であるアザミには目もくれず、飛び続けていた。 集まっていた花は収穫されず残されたダイコンの白い花。 この花で吸蜜するビークマーク付きのアカシジミを見る。〔西播磨、東播磨〕
6月8日(晴れ時々曇り) 天気予報は外れ朝から爽やかな青空が広がる。 早朝より西播磨へ向かう。 ナラガシワの林にウスイロオナガシジミ、ヒロオビミドリシジミを見る。両種とも新鮮。 午前11自前からヒロオビミドリシジミ♂の占有行動が始まるが活動している個体が少ないため、葉の先端で静止していることが多い。 地表の笹原を低く飛ぶのはオオチャバネセセリ。 テングチョウ多い。どこでも多く、今年は数年ぶりの大発生している模様。 ミドリヒョウモンorメスグロヒョウモン♂がクリの花の周囲を活発に飛ぶ。 撮影地を移動する。 強風を避け、地表のススキにとまるミズイロオナガシジミを見る。〔西播磨〕
6月2日(曇り) 今日も近場を巡回する。 ドン曇りなので活動するチョウは少ない。 外来種のヤナギハナガサで蜜を吸うモンシロチョウ、アゲハチョウ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハを見る。 植栽のレモンの新芽に産卵するのはアゲハチョウ。 咲き始めたクリの花にイシガケチョウが来ていたようだが、人の気配に無茶苦茶敏感!、あっという間に飛び去った。 ホトケノザで熱心に蜜を吸うアゲハチョウを見る。 ヒカゲチョウ、ヒメジャノメ新鮮。 植栽のユキヤナギの周辺を多くのホシミスジ♀が舞う。〔東播磨〕
6月1日(晴れ) 早朝から近郊を回る。 池の土手のヒメジオンで吸蜜するメスグロヒョウモン♂の羽化不全個体を見る。 アゲハチョウ♀の産卵行動を各地で見る。 新鮮なテングチョウ多い。 雑木林の中の明るいところでメスグロヒョウモン♂が追い駆けあう。 アザミで吸蜜するのは紅色が濃いヒメアカタテハ。 薄暗い墓地のなかのやや明るい空間にメスグロヒョウモン♂、モンキアゲハ、アカシジミを見る。 川沿いのヤナギにコムラサキが舞う。 ウラナミジャノメは姿を見せず。 本日の主目的であったウラギンスジヒョウモンを求めて各地を回るが一度も出遭えず。〔東播磨〕
5月26日(曇りのち晴れ) 昨日に続き暑い日。今日は近場を巡る。 各地のアザミの花を見て回るがウラギンスジヒョウモンは姿を見せず。 池の土手のヤナギにコムラサキが多い。翅が破損したメスの産卵行動を見る。 ヒメアカタテハ新鮮。 雑木林の縁をイシガケチョウが渡って行く。所用のため午後2時撤収。〔東播磨〕
5月25日(晴れ) とんでもなく暑い日。養父市内国道9号線の路側温度計は38℃を示していた。 早朝から但馬へ向かう。 棚田の田植え&ウスバシロチョウ&氷ノ山、3点セットのベストマッチを目論み、2時間ひたすら撮影する。 田の畔生えるグミの花がお気に入りで、常時5〜6頭が蜜を吸っていた。ウラギンヒョウモン、クモガタヒョウモンは現れず。 撮影地を移動する。 高標高地の草地でギンイチモンジセセリを見る。草地の全域にいるのではなく、一部のエリアしか見られない。 満開の大きなグミの樹にさぞかしチョウが多いかと思えばさにあらず、わずかにアカタテハが1頭のみ。このグミの花でスキバホウジャク(蛾)3頭の吸蜜を見る。今日初めて本種の吸蜜シーンに出遭ったが、滅茶苦茶かっこう良い! 但馬ではどこもタニウツギが満開だが、黒系アゲハを見かけない。こんなに不作の年は記憶にない。 撮影地を移動し播磨に戻る。 加古川河岸段丘の森ではどこも羽化直後のテングチョウでいっぱい。 エノキの樹冠を舞うのはゴマダラチョウ。 モンキアゲハ、ナガサキアゲハが森の中を渡って行く。 コミスジ、アサマイチモンジ多い。 イボタの花は終わり、ウラゴマダラシジミも早や終盤。スレ・カケ個体が多い。 満開のセンダンで蜜を吸うアオスジアゲハを見る。 イボタの花で蜜を吸うのはコチャバネセセリ、アゲハチョウ。 コナラの葉に静止するアカシジミを見る。 2リットルの水を飲み干し午後4時撤収。〔但馬、東播磨〕
5月19日(晴れのち曇り) 昨日訪ねた公園とは別の公園に向かう。 植栽のツツジの上を黒系アゲハが舞っているが距離があるため同定できず。 雑木林の縁の木陰
5月12日(晴れ) 昨日にも増して暑い一日。 午前中に所用があるため、寸暇を惜しみ早朝6時から近場を回る。 灌漑用ため池の土手は真っ黄色、ミヤコグサで埋め尽くされている。 多くのモンキチョウが下草に止まり気温が上がる野を待っている。 シルビアシジミもポツポツ混じっている。残念ながらどの個体もややスレのようす。朝陽を浴びての開翅を待つが一向に変化が見られず断念する。 サトキマダラヒカゲ多い。 所用終了後再びフィールドに出る。急いで西に向かい、岡山県境近くの集落を回る。 どの集落も休耕田が増え、空き家が増え、活気が感じられない。聞けば、シカやイノシシが我が物顔で荒らしまわり、住人は山を下りているとのことであった。ほんの10年前まで豊かな里山が残っていたのに、今では見る影もない。シカの食害のため、山の斜面には下草がなく、西播磨の自然は壊滅してしまっている。 車を流していても黒系アゲハをまったく見かけない。わずかに植栽のツツジでクロアゲハ、オナガアゲハを見たのとモンキアゲハの飛翔を見たのみであった。 廃村近くで満開のグミの大群落を発見!通常なら多くのチョウが群れているところだが、いたのはルリタテハ、アカタテハ、キタテハ、モンシロチョウ、アゲハチョウ、ミヤマカラスアゲハが各1頭のみ。 集落の畑、種採取用のネギ(いわゆるネギ坊主)にウスバシロチョウを見る。 更に移動する。 狙い通りクモガタヒョウモン♂を見る。明るい栗林の地表をメスを探すためかずっと飛び続けていた。かつては西播磨のいたるところで見かけた本種だが、近年激減しているようで、狙って出遭えるのはここ一ヵ所しか知らない。 国道沿いのコンビニのツツジの植栽に前翅しか残っていないミヤマカラスアゲハ♀の吸蜜を見る。〔東播磨、西播磨〕
5月11日(晴れ) 朝はやや冷えた陽が高くなるのつれ気温は上昇、真夏のような日。 早朝から県中央部の渓谷に向かう。 8時半現地着。 ウスバシロチョウが優雅に舞っている。 グミの樹の下に陣取り吸蜜にやって来るチョウを狙う。 まずやってきたのはアカタテハ、さらにトラフシジミが続く。 お目当てのミヤマカラスアゲハはなかなかやって来ない。ネットを手にした採集者が複数たむろする状況下では仕方がないところか・・・、しかしストレスは溜まる一方! やっとメスが来たと喜んだが、残念!しっぽが1本無かった。 アオバセセリの活動は盛ん。初めて求愛行動を見る。 越冬明けテングチョウはまだ活動している。 アオスジアゲハを見るがややスレか。 気分が悪いので早々に場所を変える。 いつのもアゲハポイントではナガサキアゲハ♂が飛び回っている。 気温は30℃近くなり、疲れを感じたため今日は早めの撤収とする。〔西播磨、東播磨〕
5月5日(晴れ) 朝から快晴、気温は上がり夏のような日。 早朝から一昨日のポイントに向かう。 朝9時、植栽のサツキにアゲハチョウとキアゲハの吸蜜を見る。 9時半からミヤマカラスアゲハが登場する。 今日はカラスアゲハが混じり、クロアゲハと黒系3種が入り乱れ追尾飛翔を繰り広げる。今日もミヤマカラスアゲハ♀は姿を見せず。 サツキの花にまとわりつくコツバメ♀を見る。 ツマグロヒョウモン♂、越冬明けヒオドシチョウ♂がテリを張る。 サトキマダラヒカゲ多い。〔西播磨〕
5月3日(晴れ) 昼前から気温が上昇、暑い一日。 昨日に続き同じポイントでミヤマカラスアゲハを狙う。 状況は昨日に同じ、姿を見せる種も昨日に同じ。 昨日との違いを強いてあげれば、樹上高くテリを張るアオスジアゲハが数を増したことくらい。 残念ながら今日もミヤマカラスアゲハのメスは現れず。〔西播磨〕
5月2日(晴れ) 爽やかな一日。 早朝から西播磨最深部を訪ねるが、やや季節の巡りが遅いようで黒系アゲハは見かけない。 ツマキチョウ多い。 トラフシジミの開翅を見る。 早々に南下、お気に入りのポイントで黒系アゲハを狙う。 クロアゲハ、アゲハチョウ、キアゲハに混じりお目当てのミヤマカラスアゲハが飛び回っている。すでに破損個体も混じっているが、一番綺麗な個体に執着し、追い駆け、慎重に撮影する。 越冬明けのテングチョウ、ヒオドシチョウの活動を見る。 午後2時、陽が陰ったのを契機に撮影地を移動する。 クサフジの外来種が茂る広大な休耕田に無数のモンキチョウが舞っている。ベニシジミやルリシジミ、ツバメシジミ、モンシロチョウ、ツマグロヒョウモン、アゲハチョウも混じり蝶影の濃さは尋常ではない。〔西播磨、東播磨〕
4月28日(曇り時々晴れ) 昨日よりは暖かいがそれでもひんやりした一日。 この時期の主な撮影対象であるミヤマカラスアゲハを求めて、いつものポイントへ向かう。 ツツジは適期だが、気温が低く何も活動していない。 待つこと1時間、ようやくアゲハチョウが吸蜜にやって来る。しかし吸蜜は長くは続かず、すぐ日向ぼっこ。 気温が上がるにつれ、キアゲハ、カラスアゲハ、クロアゲハ、そしてお目当てのミヤマカラスアゲハが舞い出すが、結局クロアゲハを除き、他の種は吸蜜には来なかった。 越冬明けテングチョウを見る。 午後1時撤収。〔西播磨〕
4月27日(曇り時々晴れ、一時雨) 寒気が入っているらしく、この時期にしては寒く、風の強い一日。 この時期恒例のギフチョウ産卵調査を行う。 ヒメカンアオイ自生地を回るが、イノシシの林床掘り起しが各地で見られ、荒れているところが多い。 順調な産卵が確認できるところ、例年に比べ少ないところ、さまざまである。 幼虫が食草不足に陥りそうにない大きな株には卵はなく、葉っぱ数枚の貧弱な株に良く見つかる。 調査中に、ヒメウラナミジャノメ、サトキマダラヒカゲ、クロコノマチョウの活動を見る。 調査は午前中で終了し、お気に入りのポイントへ直行、アゲハ類を狙うが、何もいない。 陽が差し始めると、ようやくクロアゲハ♀が飛来する。余程腹をすかしているのか、ミヤマキリシマツツジの花株から離れない。クロアゲハ♂が飛来し、♀に求愛するが、応じる様子は全く見せず。 アゲハチョウ2頭、キアゲハ2頭も集まっていた。 天気が急変、雨が降ってきたため撤収する。〔東播磨〕
4月21日(晴れ) 昨日に比べて暖かい日。 朝8時から郊外の自然公園に向かう。 朝から気温が高く、活動しているチョウは多い。 栗林の林床にオオアラセイトウ(ショカッサイ・ムラサキハナナ)が紫の絨毯を敷き詰めたように広がっている。 その上を数頭のカラスアゲハが飛び回る。構図と露出を慎重にセットし、時間をかけて撮影する。 今日のもう一つの目的はツマキチョウ。そこそこ数はいるが、スレ個体ばかり。 スジグロシロチョウ♂の求愛と♀の交尾拒否を見る。 その他、本日確認したのは、モンシロチョウ、ヒメアカタテハ、モンキチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、キタテハ、ムラサキシジミ、アゲハチョウ、ウラギンシジミ、ミヤマセセリ、キタキチョウ、ルリタテハ、テングチョウ、クロコノマチョウ、コミスジ、ツバメシジミといったところ。 所用のため正午に撤収する。〔横浜市〕
4月20日(曇り時々晴れ) 天気予報は見事に外れ、雲厚く肌寒い朝。 友人の車で神奈川県西部に向かう。 植栽のヤマツツジは今が満開。だが黒系アゲハはまったくやってこない。 午前10時、ようやくミヤマセセリ、アゲハチョウが活動を始める。 正午前、ヤマツツジにやっと黒系アゲハがやって来る。カラスアゲハとジャコウアゲハだが、吸蜜時間は短く、しかも回数が少ない。 例年なら現れるというミヤマカラスアゲハは今日は姿を見せず。 クロコノマチョウの飛翔を見る。 気温が下がり始めた午後3時撤収する。〔神奈川県西部〕
4月13日(晴れ) 朝は冷え込んだが、陽が高くなるにつれ気温は上がった。 先週に続き今日もギフチョウ成虫観察会の日。 各地を回る。 ミヤマセセリは今が最盛期、雑木林のいたるところで見かける。 コツバメ♀を見る。 小ピークではアゲハチョウ、キアゲハが盛んに追尾飛翔を繰り広げる。 やがてギフチョウも登場するが残念!翅は大きく破損していた。 越冬明けムラサキシジミ、キタキチョウ、ヒオドシチョウを見る。 観察地を移動する。 雑木林の中にギフチョウが飛ぶのを見る。 撮影仲間が交尾ペアを見つけてくれるが、地表の落ち葉に潜り込むような姿であった。 コバノミツバツツジで吸蜜するのを何度か見るが、羽化不全個体だったりでなかなかうまくいかない。 逆光のなか広角レンズで飛翔シーンを狙ったところ、まぐれでうまく写ってくれた。 薄雲が広がり出した午後2時過ぎに撤収する。〔東播磨〕
4月7日(晴れのち曇り) 天気予報は外れ、午前中は快晴となる。 午前8時からフィールドに出る。今日もピークでは、午前9時からギフチョウの活動が始まる。気温が低いと地面にとまることが多いが、気温が上がって来ると飛翔時間が長くなる。 同種のオスは元より、アゲハチョウ、ミヤマセセリと盛んに追尾飛翔を繰り返す。 越冬明けヒオドシチョウも登場し山頂は大賑わいとなる。 ミヤマセセリ♀の産卵を見る。 ルリタテハを見る。 ヒメカンアオイ自生地で羽化直後、翅を固めているギフチョウ♀を見る。〔東播磨〕
4月6日(晴れ時々曇り) 春らしい暖かい日。 「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」の恒例の行事、ギフチョウ観察会に参加し、生息地を回る。 越冬明けルリタテハ、テングチョウを見る。 最初に訪ねた小ピークではギフチョウ♂が9時半からテリを張っていた。ときどきナミアゲハと追尾するがギフチョウ、ナミアゲハとも活動している個体は少ない。 別の小ピークに移動する。 越冬明けヒオドシチョウの活動を見る。 咲き始めたコバノミツバツツジで吸蜜するルリシジミ、ミヤマセセリを見る。 ピークで活動するギフチョウを見るが数は少ない。通常1頭、時々2〜3頭に増えるが、昨年、一昨年のように群れ飛ぶと言う感じではない。 ナミアゲハとの追尾飛翔を見る。 正午を過ぎるとようやくツツジでの吸蜜タイムがやって来る。 吸蜜中のナミアゲハにちょっかいを出すギフチョウを見る。 午後1時、ピークにギフチョウがいなくなりやむなく下山する。 途中、交尾中のミヤマセセリを見る。〔東播磨〕
3月31日(曇り時々晴れ一時雨) 天気予報を信じ、満を持してフィールドに出るが曇り空が続く。寒気が入っているようで、天気が安定しない。しかも気温が低い。 横浜市内の大きな自然公園で春のチョウを狙う。 太陽が顔を出すとお目当てのコツバメが現れる。当地のコツバメは大きい。お決まりの体を倒すポーズを見せてくれる。 ミヤマセセリが飛び出す。 ベニシジミやキタテハを見る。 正午前から雨が降り出す。これ以上天候の回復が見込めないと判断し撤収する。〔横浜市〕
3月24日(曇り) 寒気が入り、気温が上がらない一日。 海岸沿いは晴れているが、10km北上すると分厚い曇り空。 小ピークに上るがドン曇りでは何も現れない。 午前11時、雲が切れ陽が差すとどこからともなくミヤマセセリが現れる。晴れ間が5分続くと4〜5頭まで増える。しかしまた陽が陰ると一斉に活動を中止する。 期待したアゲハチョウは現れず。 例年この時期活動している越冬明けヒオドシチョウも姿を見せなかった。〔東播磨〕
3月16日(曇り時々晴れ) 時々晴れるが、寒気が入っているらしく肌寒い日。 昼前からフィールドに出るが西風強く、今日は期待できないことがすぐ分かる。 畑の土手を歩いているとベニシジミ♂が飛び出す。 今日の目撃はこの1頭のみ。早々に撤収する。〔東播磨〕
3月9日(晴れ) 陽気に誘われお気に入りの近場ポイントを回る。 畑の土手にベニシジミ多い。ときにテングチョウと追い駆けあっていた。 キタテハ多い。地表にとまって占有行動をとる個体がいる一方、梅の花で吸蜜している個体もいた。 アカタテハが現れ地面にとまったが、せわしなく飛び去る。 モンシロチョウ、モンキチョウ多い。モンキチョウはすでに大破個体も見られ、相当前から活動していた感じがうかがえる。 雑木林の中では多くのテングチョウが活動している。 キタキチョウを見る。〔東播磨〕
3月2日(晴れ) 自然公園を散策する。梅の芳香が漂い、早春の雰囲気が濃く感じられる一日。 越冬中(越冬明け)のキタテハ、ルリタテハ、テングチョウを各地で見る。ひょっとしたらとミヤマセセリを探すが、さすがにまだ早いようだ。〔横浜市〕
2月25日(晴れ) 滞在3日目にしてようやく晴れた。今日の残された時間は2時間、昨日のポイントに向かう。 今日もチョウ数は多いが、天気が良いため活発に飛び続けることが多く、あまり撮影に向かない。 出てくる種も昨日に同じ。 今回の第一目標はイワカワシジミだったが、出遭うことは叶わなかった。次回への持越しである。同行の友人によれば、今回の遠征で確認した種は40以上とのこと。この時期の本州では考えられない多さである。“八重山病”はまたまた悪化しそうだ。 午前11時の便で石垣島を後にする。〔石垣島〕
2月24日(曇り時々雨:石垣島) 小雨のなか、朝8時からフィールドに出る。 小雨であっても空が明るくなると多くのチョウが活動を始める。 ヒメウラナミシジミ、リュウキュウヒメジャノメ、マサキウラナミジャノメが飛び出してくる。 スダジイの樹冠にとまっている黒い大きなシジミは何?叩きだしてようやくムラサキシジミだと確認する。それにしても大きい。ほとんどムラサキツバメと同じ大きさであった。 薄暗い遊歩道から飛び出したのはウスイロコノマチョウ。 頭上4m、幹にとまるボロボロのチョウ影を見る。残った翅のシルエットから判断するにたぶんコノハチョウであろう。 雨が上がるとチョウの数が増す。 センダングサで吸蜜するスジグロカバマダラ、ツマムラサキマダラ、マサキウラナミジャノメを見る。 ピンク色のマメ科の大きな花に色々なウラナミシジミがやって来る。 ヒメウラナミはすぐ分かるがアマミウラナミも来ているようだ。 同じ花にはタイワンアオバセセリもやって来る。 葉にとまるネッタイアカセセリを見る。 イワサキタテハモドキ多い。 撮影地を移動し、昨日の草地に向かう。 依然として雨は降ったり止んだりだが、今日もチョウが多い。 昨日と同じく草地一面にオオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラ、スジグロカバマダラ、ベニモンアゲハ、ジャコウアゲハ、ナミエシロチョウなどが群れ飛んでいるが、今日は、アサギマダラ、ヒメアサギマダラ、クロアゲハ、ツマグロヒョウモンが姿を見せている。 ネッタイアカセセリやクロボシセセリは同定できるが、ユウレイセセリ、トガリチャバネセセリ、ヒメイチモンジセセリなどは撮影中にはまったく同定できず、ひたすら撮影するのみ。 木陰のセンダングサで吸蜜するオキナワビロウドセセリを見る。今回の遠征での撮影ターゲットの一つであり、達成感が湧く。 タイワンクロボシシジミの超矮小個体を見る。 センダングサで吸蜜していた大きめのウラナミシジミを見るが、吸蜜時間が短く撮影は失敗。ウスアオオナガウラナミシジミか? 芝生広場を丹念に見ていくとヤマトシジミが見つかるが、明らかにヤマトと違うシジミも活動していた。ハマヤマトシジミだと思われるが、撮影では後翅裏面の全貌が確認できず確証はない。 タイワンキチョウやミナミキチョウを見る。 更に移動する。 低山のなか、明るい法面にリュウキュウムラサキを見る。刺激を与えたところ翅を開いてくれたが、スレが顕著で残念。 本日の出だしポイントへ戻る。 ミカドアゲハ、アオスジアゲハが活発に飛んでいる。 突然猛スピードで飛ぶタテハが現れる。目で追うのも難しいほど激しく方向転換していた。高所にとまってようやくスミナガシと確認する。 ルリタテハ、ヤエヤマイチモンジも現れる。 本日のサプライズはヤエヤマオオコウモリとカンムリワシ。両方とも至近距離にとまってくれた。午後5時撤収する。〔石垣島〕
2月23日(曇りのち雨、途中一時晴れ:石垣島) 今日から二日プラス2時間の予定で石垣島へ遠征する。 午前10時、新石垣空港に降りたときは曇り、フィールドへ向かうに従って雨が落ちてくる。 林道に入り撮影を開始。 見晴らしの良い小ピーク、雨が小降りになるとヒメウラナミシジミ、リュウキュウヒメジャノメが活動を始める。 咲き始めたトベラで吸蜜するイシガケチョウを見る。 アオスジアゲハ、ミカドアゲハはヒルトップし、視界を高速で横切っていく。 窪地に咲くセンダングサに多くのチョウが集まっている。リュウキュウアサギマダラ、ヒメアサギマダラ、ツマムラサキマダラ、キュウキュウミスジ、ヤエヤマカラスアゲハなど、オーバーな表現ではなく本当に群れている。ヒメウラナミシジミの交尾を見る。 車道の落ち葉にとまっていたのはシロミスジ。 撮影地を移動する。 海岸近くの草地にも多くのチョウが集まっている。 どこでも見かけるリュウキュウアサギマダラに加え、オオゴマダラ、スジグロカバマダラ、シロオビアゲハ、ジャコウアゲハ、ベニモンアゲハ、ナミエシロチョウに加え小さなセセリ、シジミが多い。セセリやシジミは日頃見かけない種なので同定に自信が持てない。 午後3時を過ぎる頃から次第に雨が強くなる。 雨のなか、固く翅を閉じてとまるっているのはヤエヤマムラサキか?あまりにボロ&スレで良く分からない。 午後5時、遅れて到着する友人を空港へ迎えに行くためフィールドを撤収する。〔石垣島〕
2月3日(晴れ) 昨日に続き、同じ公園内を散策する。 ハンノキの小枝にミドリシジミ越冬卵を見る。 イボタの芽吹きが始まっている。ウラゴマダラシジミの初令幼虫を探すがそう簡単には見つからない。〔横浜市〕
2月2日(晴れ) 冬晴れの暖かい日。 正午前から近郊の自然公園を歩く。 公園に向かう途中、新興住宅地の玄関先に植えられたビオラで吸蜜するヒメアカタテハを見る。周囲に蜜源がないためか、一旦飛び立ってもすぐに戻って来る。 公園内の陽だまりでテングチョウの活動を見る。 畑で日向ぼっこするのはキタテハ。 午後2時撤収する。〔横浜市〕
1月19日(晴れ) 朝は冷え込んだが、日中は暖かい一日。 11時から冬場の周回コースを回る。 日差しは強く暖かいが活動するチョウには出遭えず。 キャベツの残り株にモンシロチョウの幼虫を見る。 ノスリのペアを見る。〔東播磨〕
1月13日(晴れ) 冬晴れの暖かい日。 午前9時半からフィールドに出る。 南東向きの田畑の法面を歩く。 正月に確認したベニシジミがまだ生き残っていないかと念入りに探すが見つからず。 アラカシの樹の下で日向ぼっこをするムラサキシジミを見る。 キャベツ畑ではまだモンシロチョウ幼虫が活動している。 タンポポで吸蜜するモンキチョウ♂を見る。撮影中に更に1頭現れた。〔東播磨〕
1月2日(晴れ時々曇り) 昨日に続き、朝から晴れる。 所用の合間の午前11時から1時間、近場を回る。 南東向きの畑の土手のくぼ地でベニシジミを見る。翅の破損具合から昨日の個体と同一であった。 その他のチョウは姿を見せず。 ノスリの飛翔を見る。〔東播磨〕
1月1日(晴れのち曇り) 朝から快晴の空が広がる。気温10℃を超える正午まで待ってフィールドに出る。 三方を囲まれ、南にのみ開いたポイントを選んで歩く。 アラカシの近くの草地を活発に飛び回るムラサキシジミを見る。 田んぼの縁の斜面で日光浴するのはベニシジミ。 風に流されながら飛ぶモンキチョウ♂を見る。 越冬も一段落か、活発に飛ぶキタキチョウを見る。〔東播磨〕