◆2013年フィールド日誌


12月31日(晴れ) 朝から風もなく青空が広がる。 正午前からフィールドに出る。目指すは、ここのところのお気に入りポイント。 今日も元気にモンキチョウが舞っている。黄色のメスに盛んに求愛するオスを見る。 今日は暖かいため越冬中のキタキチョウも活動している。セイヨウタンポポ、ナズナでの吸蜜を見る。タンポポで吸蜜中のキタキチョウをモンキチョウがアタック、2頭もつれ合う。 ベニシジミは日光浴に余念がない。 本日の目撃数、モンキチョウ3頭(4頭かも?)、キタキチョウ3頭、ベニシジミ1頭。天気が良ければ元日の明日も調査予定。〔東播磨〕

12月29日(晴れのち曇り) 冬型の気圧配置が強まり肌寒い日。正午過ぎでも気温は7〜8℃くらいしか上がっていない。 まだ何か生き残っているだろうかと期待半分、あきらめ半分でフィールドに出る。 林によって西、北側が完全に遮断された南向きの畑の土手を目指す。土手ではセイヨウタンポポ、スミレ、オオイヌノフグリが咲き一足早く春がやってきたような様相である。 期待に違わずベニシジミが迎えてくれる。ベニシジミ撮影中にモンキチョウが飛び出す。 この調子ならあと三日くらいなら見られるかもしれない。 雲が広がってきた午後1時半、撤収する。〔東播磨〕

12月23日(晴れ) 冬型の気圧配置緩み穏やかな日。 10時半からフィールドに出る。 雑木林の縁、南西向きの畑を歩く。 まず、期待通りモンキチョウ♂が飛び出す。上翅、下翅とも縁は擦り切れている。翅を倒し日光浴を繰り返す。 ノゲシの残り花で吸蜜するのはヤマトシジミ♂。この時期の個体にしては新鮮。 セイヨウタンポポで吸蜜するベニシジミを見る。こちらも新鮮。 撮影地を変える。 ダイコン畑にモンシロチョウを見る。 ノゲシで吸蜜するベニシジミ♀は新鮮。 本日の総目撃数、モンキチョウ2頭、ヤマトシジミ1頭、ベニシジミ3頭、モンシロチョウ5頭。 確認した場所はいずれも雑木林の縁、風が遮られた窪地のような地形であった。 11時半撤収する。〔東播磨〕

12月15日(晴れ時々曇り) 冬型の気圧配置で晴れ間は広がるが肌寒い日。 先週に続き“加古川の里山・ギフチョウ・ネット”の保全活動、ヒメヒカゲ生息地の整備を行う。 主な作業は、山火事延焼防止のために植えられたヤマモモの枝打ち、ヒサカキやイヌツゲ、ウバメガシの排除である。 現役高校生の応援を得て、3時間の作業ながら思った以上に作業ははかどる。 この生息地ではここ数年、ヒメヒカゲが安定して発生している。 作業途中にテングチョウの活動を見る。 作業終了後の帰宅途中、車の中に入り込んだウラギンシジミ♂を見つける。〔東播磨〕

12月8日(晴れのち曇り) 朝から青空が広がる。 この時期恒例の“加古川の里山・ギフチョウネット”の保全活動、メンバーが集合し、ギフチョウ生息地の枝打ちを行う。 排除するのはイヌツゲ、ヒサカキ、ソヨゴなどの常緑樹である。地道な活動が実っているのか、このように枝打ちしているエリアでは、見かける成虫の数が減っていないようだ。 2時間もすると汗が出て来るが、さわやかな森の中の作業に心が安らぐ。 作業は午前中で終了。 午後、ハンノキ林でミドリシジミの卵を撮影する。〔東播磨〕

11月30日(晴れ時々曇り) 所用が続く中、隙間を縫って短時間フィールドに出る。 陽射しは暖かいが、風があり、活動するチョウは少ない。 公園のサザンカの葉の上で日光浴するウラギンシジミを見る。風が強い中でも活発に飛び回っていた。〔東播磨〕

11月24日(晴れ) 昨日に続き今日も晴天。 気温が上がった午前10時からフィールドに出る。 雑木林の縁、南向きの畑の周囲を散策する。 今日もモンシロチョウ、モンキチョウが多い。ツマグロヒョウモン♂♀とも見かける。 休耕田のコスモス畑で吸蜜していたのはヒメアカタテハ、10秒前後の間隔で花を移動していた。こう言う条件こそ飛翔撮影にピッタリ!30分間追い駆けて、飛翔ばかりを撮影する。条件は良かったのに結果はイマイチであった。 所用のため正午前に引き上げる。〔東播磨〕

11月23日(晴れ時々曇り) 朝から穏やかな青空が広がる。 午前9時からフィールドに出る。 朝露に濡れた畑にウラナミシジミを見る。しばらくすると開翅を始めた。 ブロッコリーやダイコンが植えられた畑にモンシロチョウが多い。吸蜜源はコセンダングサ。 キタキチョウやモンキチョウも吸蜜にやって来ている。 ヤマトシジミ、ベニシジミ、ツマグロヒョウモン♂♀、ルリタテハを見る。 撮影地を移動する。 雑木林の中ではテングチョウが多い。時に青空を背景に追い駆け合う。 各地でムラサキシジミを見る。〔東播磨〕

11月17日(晴れのち曇り、夕方から雨) 雲る前に撮影を済ませようと、朝からフィールドに出る。 午前9時半、まだ朝露に濡れているが陽射しが柔らかく暖かい。 クヌギの新芽にムラサキシジミが多い。合計5〜6頭くらいか。日向ぼっこを繰り返す。ただし見かけたのはメスのみ。 ルリタテハは力強く飛ぶ。 センダングサの花にモンキチョウを見る。逆光シーンを時間をかけて狙う。 ウラナミシジミも吸蜜にやってきた。 ツマグロヒョウモン♂♀、ヒメアカタテハ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、モンシロチョウを見る。 撮影地を移動する。 草地にヒメヒカゲ幼虫を探すが見つからない。〔東播磨〕

11月16日(曇り時々晴れ) ウスイロヒョウモンモドキ幼虫の食草であるオミナエシの苗を植えにハチ高原に向かう。 午前9時半でも気温は8℃しかない。それでもヒメアカタテハは飛んでいた。 一昨日の寒波で氷ノ山山頂はうっすら白い。 約200株を3人で1時間半かけて植える。 アザミの一種(ボチク)で吸蜜していたのはヒメアカタタテハ、キタテハ、ベニシジミ。 モンキチョウも元気に飛び回っていた。〔但馬〕

11月9日、10日(晴れ時々曇り:9日、雨時々曇り:10日) 9日の午後、10日終日、大阪府立大学で開催された日本鱗翅学会第60回大会に参加する。 魅力的な講演も多く、個人的にはたいへん有意義な大会であった。また、これまでメールでしか接触がなかった知人との初顔合わせもあり、大満足の2日間であった。

11月2日(晴れ時々曇り) 三連休のうち今日が一番天気が良さそう。朝9時から西播磨の渓谷を歩く。 ゼフ調査と紅葉風景の撮影。 しかし両方ともしっくりこなくて不満が残った。 調査&撮影は午前中で切り上げ、大急ぎで東播磨に戻る。 南向きの畑の周辺を散策する。 池の土手にシルビアシジミ♂の大スレ個体を見る。しかし、見た目より元気に飛び回っていた。 ヤマトシジミやベニシジミは多い。 黄色のメスに求愛するモンキチョウ♂を見る。 モンシロチョウ多い。 キタテハの活動を見る。〔播磨各地〕

10月27日(曇り時々晴れ、一時雨) 天気はイマイチとの予報ながら、朝から但馬へ向かう。雲も厚く、肌寒い。陽が差しても17℃くらいしかない。さすがに飛ぶチョウは少ない。キタキチョウ、ミドリヒョウモン?アカタテハ?くらいか。 ゼフ卵調査を行う。 天気の回復が望めないので急遽南下し、播磨へ戻る。 池の土手の草地にヤマトシジミが多い。陽が差していても、午後3時を回ると活動を停止し、葉の上に静止している。 ベニシジミは翅を開き、夕日を浴びていた。〔但馬・東播磨〕 

10月19日(曇り時々晴れ) 但馬は曇りの予想、本日のゼフ調査は断念し、近場を回る。 セイタカアワダチソウにツマグロヒョウモンを見る。 キャクニソウの花に執着し、延々と吸蜜を続けていたのはモンキチョウ♀。 ツメレンゲの開花が始まる。この花で、イチモンジセセリ、ベニシジミ、ツマグロヒョウモン、アカタテハの吸蜜を確認する。お目当てのツロツバメシジミは日光浴を繰り返すばかりで、本日は吸蜜シーンには出遭わず。しかし産卵行動は盛んに行っていた。 刈り取られた田んぼにアサギマダラが優雅に舞う。〔播磨各地〕

10月12日、13日、14日(曇り時々晴れ、一時雨:12日、晴れ時々曇り:13日、快晴:14日) 三連休とも但馬の渓谷を歩く。目的はヒサマツ♀の生態調査。しかし思うような結果が出ない!有望な渓谷でも“なぜいない?”の繰り返し、しかし最後にやってきたサプライズ!詳しくは別の機会に報告予定。 カシワ林ではわずかながら、まだハヤシミドリ♀が生き残っている。2週間前に比べ1/3〜1/5くらいに数を減らしていた。 山中の集落、植栽のフジバカマにアサギマダラが群れている。12日は計7頭、13日は11頭。余程蜜があるのか、この花への執着心は相当なもの、少々驚かせ飛立たたせても、すぐ舞い戻ってくる。12日確認した個体のひとつ、後翅裏面に「UM0794」の表記があった。前翅にも記載があったが、ネットを持参していないため確認できず。 渓谷でオオウラギンスジヒョウモン♀を見る。 ミドリヒョウモン♀は多い、各地で見かける。 アカタテハ多い。〔但馬各地〕

10月6日(快晴) 秋とは思えない高温かつ快晴の一日。 10時前から近場を回る。 郊外に広がるのどかな田畑と里山、池の土手には秋の花々が咲いている。タムラソウ、ワレモコウ、ヒヨドリバナ、サワヒヨドリ、ツリガネニンジンなど多数。 セイタカアワダチソウで吸蜜するのはウラギンスジヒョウモンのメス。 メスグロヒョウオンはサワヒヨドリを好むようだ。 ソバ畑は今が満開、メスグロヒョウモン、ミドリヒョウモン、ツマグロヒョウモン、テングチョウが訪れていた。 ルリシジミの産卵を見る。食草は同定できず。 秋の青い空、セイタカアワダチソウの黄色のなかにイチモンジセセリを配置し撮影する。 撮影地を移動する。 ツメレンゲの花穂を伸びているがまだ咲いている花はない。クロツバメシジミはボロばかり。下部の太い葉の表面に産みつけられた卵を見る。クリーム色で扁平、表面に細かな突起がある。 盛んに花穂上部に腹を折り曲げ産卵するホーズを見せるが産卵は確認できず。 その他、ウラギンシジミ、アカタテハ、ナガサキアゲハ、ナミアゲハを見る。〔播磨各地〕 

9月29日(快晴) 昨日に続き但馬各地を回る。 高標高地の深い渓谷へ入るが、方位が悪く、午前10時なっても川床に陽が差し込まない。濡れた石はツルツル、豪雨後の爪痕もありあり、昔あった遊歩道も消えている。こんなところで怪我でもしたら誰も助けにきてくれない!吸水ゼフは諦め、早々に退散する。 次に訪ねたのは明るい谷、頭上5mの空間をゼフ♀らしきチョウが飛び回っている。待つこと十数分、やっと同定できるところにとまってくれた。ファインダー越しに見れば、エゾミドリであった。このポイントにはたぶん3頭いたはずである。 暗い所生えるオニグルミの大木にミドリヒョウモン♀の産卵を見る。地面すれすれから50cmくらいまでの高さ。幹に付いてあ苔の中に産卵した様子。 午前11時半、快晴、さあこれからだ!この秋に目星をつけた休眠芽のあるウラジロガシ10数か所を回って行く。最低気温は15度、最高気温28度くらいか、産卵にはやや気温が高い気もするが、まずまずの条件である。この天気なら出遭えるか!?と結構期待したが結果は惨敗!ヒサマツ♀との遭遇は一筋縄ではいかず相当難しい。 高原の草原に新鮮なツマグロキチョウを見る。秋型。探雌飛翔でとまらないオスは諦め、メスを徹底的に追い駆ける。確認した訪花はアカツメグサ、ヒヨドリバナ、ツリガネニンジン、それと同定できないキク科の白い小さな花。この草原ではキタキチョウ、モンキチョウ、本種と黄色系3種が混飛している。 左前翅先端を大きく欠いたオオウラギンスジヒョウモン♀を見る。〔但馬各地〕

9月28日(晴れ) 一週間前に続き但馬へ向かう。 ヒガンバナで吸蜜するモンキアゲハを見る。 各地でヒョウモンが多い。森の中で多いのはミドリヒョウモン、田の畔のアザミではミドリヒョウモンに加え、オオウラギンスジヒョウモン、ウラギンヒョウモン、その他に、アカタテハ、ヒメアカタテハ、キタテハが集まっている。 キタキチョウやモンシロチョウ、ウラギンシジミも多い。 今年初めてウラナミシジミを見る。 明るい林道をチョロチョロ飛んでいたグレーのシジミ。良く見ればゼフ♀のよう、さらにじっくり見ればジョウザンミドリのメス、こんな時期まで生き残っているとは驚きだ。 休眠芽のついているウラジロガシを見て回るが、今日もヒサマツミドリには出遭わず。〔但馬各地〕

9月22日(晴れ) 西播磨、岡山県境を回る。 チョウの姿が少ない。10年前、たくさんいたヒョウモン各種、今日はたった1頭を見かけるのみ。クモガタなどここ数年まったく見かけない。 スジボソヤマキもいない。そもそも、いつも吸蜜やってくるミゾソバやアキノウラギツカミなど湿地性の花を見かけない。 秋のアザミも見かけない。 ヒガンバナは咲いているのに黒系アゲハはただの1頭も見かけない。 西播磨はどうなってしまったのだろう?思い当ることと言えば、集落すべてが“限界集落”、現役の田んぼが毎年急激に減ってきていることである。 それでも今日まあまあ人を見かけたのは、この3連休、日頃都会に出ている家族がたまたま帰ってきている感じがありあり。普段は集落毎、数家族しか住んでいないのだろう。それもおじいちゃん、おばあちゃんだけ。 夜になれば鹿やイノシシが跋扈する世界。 追い打ちをかけるように、数年ごとに見舞われる集中豪雨と土砂崩れ、中小河川の氾濫。 野山の多様性はすでに失われている。 もう西播磨の山村集落は終わりを迎えているようだ。 田の畦に立つ石碑をみれば「享保○○年・・・」との文字、数百年の人の営みもまもなく消える。  人が住まなくなると田や畑はブッシュや山に戻って行く。 多くのチョウは思う以上に人の生活に依存していたのであろう。 今日目に付いたチョウと言えば、キチョウ、ウラギンシジミ、ルリタテハ、コミスジ、ヤマトシジミ、ナミアゲハ、たったこれだけである。〔西播磨各地〕

9月21日(晴れ) 未明から但馬に向かう。狙いはずばり!ヒサマツ♀、しかし、急斜面のウラジロガシには休眠芽が見当たらない。日が当り始めた沢や窪地を回るが姿を見せず。今年は難しいか? ヒサマツ♀を待つ間に現れたのはサカハチチョウ。兵庫県内では今年2度目の出遭いである。最近特に数を減らしているように思うのだが・・・。 明るい畑の植栽のブッドレアに多くのチョウが集まっている。 ヒメアカタテハ3頭、アカタテハ1頭、オオウラギンスジヒョウモン1頭、ウラギンヒョウモン1頭、キタテハ秋型1頭、ウラギンヒョウモンはメスの大型個体、比較的新鮮なため集中して撮影する。 ウラギンヒョウモン撮影中に黒系アゲハがやってきたが同定まで至らず。たぶんカラスアゲハ♀かミヤマカラス♀であろう。 近くのニラ花ではキタテハ夏型が蜜を吸っていた。 撮影地を移動する。 高原のカシワ林ではまだハヤシミドリ♀が生き残っている。さすがにこの時期、翅の裏はスレスレで真っ白、陽が当るとウラギンシジミのように耀いている。しかし腹はまだ太い。こらからも産卵が続くと思われる。 渓谷に舞うアサギマダラを見る。〔但馬各地〕 

9月16日(曇りのち晴れ) 台風一過、午前10時から一気に青空が広がる。 それにしても猛烈な雨!加古川の堤防決壊まで約3m、広大な河川敷は見事に水没した。 一昨日に続き近場を回る。 集落の端、雑木林の間にある畑にアゲハが集まっている。吸蜜源はヒャクニチソウ。ナミアゲハ5〜6頭、キアゲハ1頭、クロアゲハ♀1頭、ナガサキアゲハ♀1頭、入れ替わり立ち替わりやってくる。 撮影地を変える。 咲き始めたヒガンバナで吸蜜するナガサキアゲハ♀を見る。 更に移動する。 池の土手にメスグロヒョウモン♀を見る。 オミナエシ満開。〔東播磨各地〕 

9月14日(晴れ) 台風接近のためか、天気は良いが蒸し暑い一日。 久しぶりに近場のマイポイントを回る。 先月に比べ、圧倒的に見かける種類、数とも多い。 植栽のヒャクニチソウにナミアゲハ、キアゲハを見る。 畑の土手に咲くニラの花に多くの虫が集まっている。何と言っても多いのがハナムグリの仲間、少なくとも一株に1頭以上はいるようだ。ニラの花で吸蜜するイチモンジセセリ♀、求愛する♂2頭、飛び立つ瞬間を、時間をかけて狙う。しかしながらいつもの通り、膨大なスカ写真の山を築く。 スイカズラが巻きつく低木の周囲を飛ぶアサマイチモンジ♂を見る。とまることなく延々と飛び続ける。たぶん探雌行動なのであろう。 川の土手にヨモギにヒメアカタテハ幼虫巣が多い。これがすべて成虫になったら大変なことになるのであろうが、そこは良くできたもの、ほとんどが成虫になることなく淘汰されるはず。 池の土手にシルビアシジミが多い。日中オスは探雌のため飛び続ける。従ってシャッターチャンスは早朝に限られる。 ジャコウアゲハ、モンキアゲハ、ナガサキアゲハの飛翔を見る。 ニラの花で吸蜜する夏眠明けのメスグロヒョウモン♂を見る。実は、今日はこれを狙っていたのであるが、読み通り出遭うと、爽快な気分にある。 墓地にあるエノキの大木の樹冠を舞うのはゴマダラチョウ。 もうひとつの目的種ヒメジャノメには出遭わず。〔加古川市〕 

9月8日(雨のち曇り、午後から晴れ) ようやく晴れ間が出た午後3時から自宅周囲を回る。 イチモンジセセリ、チャバネセセリの活動盛ん。ランタナ、ヒャクニチソウ他で吸蜜している。 ヒメジャノメ新鮮。当地では稲刈りの時期に合わせて田んぼに発生する。 エノキの周囲を飛ぶゴマダラチョウ♂を見る。注意深く観察すれば、計2頭がテリを張っていた。〔東播磨〕

8月31日〜9月2日 台風&秋雨前線の中、月曜日の休暇をプラスして計3日、長崎県・対馬に遠征する。目的はツシマウラボシシジミ。 先に結果から言うと、残念ながらと言うか、予想通りと言うか、出遭いは叶わず。 かつての生息地は鹿の食害で生息環境が完全に破壊されている。兵庫県中央部と状況はほぼ同じ。これでは生息できない。 各地でウラナミジャノメ多い。本州では狙っていかないと決して出遭えない種だが、当地ではどこにでもいる。本州のヒメウラナミジャノメのような存在である。ちなみに当地ではヒメウラナミは生息していない。 ムラサキシジミ多い。アラカシの新芽の周囲を飛んでいる。 対馬で出遭ったアゲハはクロアゲハ、モンキアゲハ、ナガサキアゲハ。その他のアゲハは出遭わず。 イシガケチョウは良く見かけた。 ヤマトシジミにも出遭わず。〔長崎県・対馬〕

8月24日(曇り夕方から豪雨)、25日(雨のち曇り) 2日連続でこの時期の恒例行事、兵庫県青少年科学の集い・東播磨会場へ「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」から出展、小中学生、高校生を対象にした科学の啓発活動の手伝いをする。小生が担当したのは、展示した標本からチョウとガを当てさせる企画。これがなかなか難しく、参加者からは「エッー、これがチョウ!」または「これがガ!」との声が響く。イカリモンガ、ギンイチモンジセセリ、トラガ、ヒカゲチョウ、サツマニシキ、キバネセセリ、ニシキオオツバメなどがランダムに並び、これを当てるのは、素人には至難の業となる。少しでもチョウやチョウの棲む環境、自然に興味を持ってもらえれば幸いである。 でも2日間立ちっぱなし、対応した子供の数140人、疲れました。〔加古川市〕

8月14日(晴れ) 未明より起きだし、岡山、鳥取、島根と中国山地を回る。 午前6時、4年振りに訪ねた草地にゴマシジミを見る。朝露に濡れた草原からヨタヨタ飛び出す。開翅を狙い2時間待つが、結局開翅せず。 9時を回るとグングン気温が上昇、と同時にポツポツ飛び始める。約15年前訪れた時はたくさんいたが、今は大きく数を減らしているようだ。 撮影地を移動する。 約15年振りに訪ねたナラガシワ林は大きく様変わりしていた。樹は切られ、随分明るくなっていた。試しにナラガシワの枝を叩いてみると、ゼフ♀が飛び出す。ヒロオビは生き残っているようだ。 更に移動する。 やはり15年前、ゴマシジミが多産していたポイントは大きく変化していた。草原環境が失われ、森に戻っている。この環境ではゴマは棲めない。近傍の草地に生き残っていれば良いのだが・・・。 正午過ぎ撤収する。〔中国山地各地〕

8月11日(晴れ) 10日から9連休の夏休み。 それにしても暑い!避暑を兼ねて、未明から四国の山奥に向かう。 現地着、午前8時。 木漏れ日の渓谷の小道に舞い降りてきたのはルーミスシジミ。 いきなりのお目当て登場、光量不足の中、慎重に撮影する。この時期開翅はしない。 飛翔中、スカイブルーの翅表とグレーの翅裏がパッシングし、とても印象的である。 多産しているムラサキシジミとの同定を容易。 サツマシジミもチラチラ飛ぶが、落ち着きがなく、シャッターチャンスなし。 渓谷を滑空する白いチョウはイシガケ。私の汗に引き寄せられたか、まとわりついて離れない。あまりに近すぎてこちらもシャッターチャンスなし。 林床の暗いくぼみでクロコノマ夏型を見る。新鮮。 アオスジアゲハ多い。 今日は早目の正午過ぎ撤収、それでも帰宅は夕刻となる。〔四国某所〕

8月4日(晴れ時々曇り) 未明自宅発で但馬各地を回る。 山頂の枝を叩くとゼフメスが飛び出すが下には降りて来ず飛び去るばかり。アイノミドリであろう、ひょっとしたらヒサマツミドリか? 林道を流していく。数日前に豪雨があったらしく、いたるところに痕跡が残っている。 今日も鹿が多い。本当に忌々しい!目撃頭数は全部で11頭であった。 カシワ林にウラミスジシジミを見る。この時期なのでスレているのは致し方ない。自然光&ストロボ併用で数多く撮影する。ストロボを使った場合、一瞬、翅を開くときがある。たぶんシャッターより早く、ストロボの光が届いた瞬間に驚き、翅を開き、それが写るのであろう。期せずして翅表の撮影成功である。 ホソバセセリ♀は大型。 更に移動する。高地草原にミヤマチャバネセセリ、ホシチャバネセセリを見る。残念ながらどちらもスレスレであった。 植栽のラベンダーに多くのチョウが集まっている。 アカタテハ、ヒメアカタテハ、ナミジャノメ、キアゲハ、オオウラギンスジヒョウモンと言ったところ。 所用があり、午後早々に撤収する。〔但馬各地〕

8月3日(曇り時々晴れ) 久しぶりに西播磨の渓谷を歩く。 お目当てのミヤマカラスアゲハは期待したほど数は多くない。吸水箇所も少ない。最多でミヤマ2頭、カラスアゲハ1頭、計3頭の集団であった。 その他出遭ったのは、コムラサキ、コミスジ、スミナガシ?、イチモンジチョウなどわずか。理由は容易に想像が付く。林床に草がない!あるのは鹿が嫌う、タケニグサ、マツムシソウ、イワヒメワラビなどばかり。今日は鹿を1頭も見なかったが、環境を破壊し尽くした感がありあり。 脆弱な植物相では昆虫は養えず、従って鳥もほとんど見かけない。樹木ではなく、草に依存するタイプの種はどれも激減している様子が手に取るように解る。〔西播磨〕

7月28日(晴れのち曇り、のち雨) 朝6時自宅発で但馬各地を回る。 渓谷のオニグルミ林にオナガシジミを探すが姿を見せず。 高標高地にジョウザンミドリのテリ張りを見る。大破個体ながら元気に飛び回っていた。 アイノミドリ♂もまだ生き残っている。 更に移動する。 別のピークでは多くのキアゲハがテリを張っていた。時に3頭、4頭と連なり追い駆け合う。 ツマグロヒョウモン♂も負けじと加わる。 各地でコミスジを見る。 咲き始めたクサギで蜜を吸っていたのはモンキアゲハ♂。 カシワ林にハヤシミドリ♀を見る。新鮮な個体も混じっている。 車で移動中、多くの鹿に出遭う。 角が1m近くある巨大なオス、メスと子鹿の8頭の集団、我がもの顔で野山を駆け回っていた。生態系は破壊され、林床は鹿が好まない植物しか生えていないところもある。でも、鹿ばかり憎んで仕方がない!何か大きな自然の歯車が狂い始めている・・・そんな気がしないでもない。〔但馬各地〕

7月21日(晴れ) 猛暑の一日。 某種の調査のため早朝から西播磨に向かう。午前10時調査終了。 コミスジ♀は新鮮で大型個体。 コチャバネセセリ2化個体を見る。 ジャノメチョウ多い。ほとんどがオス。強い日差しのなかへもかまわず飛び出してくる。 撮影地を移動する。 ここ15年来通っている“樹液食堂”にオオムラサキを見る。多くのカナブンに取り囲まれ、恐る恐る樹液を吸っていたのはスレたオス。カナブンに押されると仕方なく移動し、再び“席”が空くのを伺う。撮影中、バタバタと羽ばたき音が聞こえる。何かと思ったら、新鮮なデカメスが飛来。 幹の上部に着地、樹の表面を歩いて移動、オスのすぐそばまでやって来て、頭で向き合う。スワッ!交尾成立か・・・結果は何と、オスを一撃で排除、カナブンを蹴散らし、特等席で堂々と“食事”を始めた。 目の前50cmで繰り広げられる光景を時間をかけて撮影する。 更に中播磨、東播磨の“樹液食堂”を巡る。 しかし来ていたのカナブンばかり。 気温33℃を上回った午後2時、撤収する。〔播磨各地〕 

7月14日(晴れのち曇り、午後一時雨)不安定な天気が続く。 今日はハチ高原・夏のチョウ観察会当日。 昨夜は現地で前泊。“朝飯前のひと働き”ではないが、午前6時出発でアイノミドリ、ジョウザンミドリの撮影に向かう。 午前7時、気温の上昇とともに両種とも飛び出す。しかし破損個体ばかり。 他の同行者は撮影を続けたが、当方早々に宿に戻る。遅い朝食のあと、会場の設営、当日の来訪者への対応、議事進行役と大慌てでこなす。 夏のチョウ観察会も今年は節目の10回目、地元の皆さん、毎年必ず来ていただく遠方からの参加者の皆さんへこの場を借りて感謝の意を表したい。 11時からフィールドに出る。 オカトラノオで吸蜜するウスイロヒョウモンモドキにカメラの砲列が取り囲む。 ウラギンヒョウモン、コキマダラセセリは多いが、肝心のウスイロヒョウモンモドキはわずかしか姿を見せてくれない。 生息地の草刈りが充分にできないため、幼虫の食草であるオミナエシの株が衰弱、その結果ウスイロも減って行く構図である。広大な生息地の草刈りには膨大な手間とコストがかかるため、問題解決への妙案は無く、頭が痛いところである。 午後1時半、観察会終了。30分後、またしても豪雨に見舞われる。 夕刻、キマダラルリツバメの飛翔撮影に時間を費やす。午後5時撤収〔但馬〕

7月13日(曇り時々晴れ、午後一時雨、夕刻豪雨) 天気が目まぐるしく変わる一日。 朝一番の京都での所用を終え、大急ぎで但馬に向かう。 三連休の初日、行楽地へ向かう車の渋滞に巻き込まれ、たかだか230qに4時間半を要してしまった。 午後1時、遠方からの来訪者と合流し、ゼフの撮影に向かう。 ヒサマツミドリのテリ場はすっぽりガスの中、わずかにアサギマダラが舞っていた。 高所でテリを張るゼフは、活動時間からみてエゾミドリか? 撮影地を移動する。 高原のカシワ林にウラミスジをみる。なかなか敏感で近距離まで近寄らせてくれない。 午後4時頃からハヤシミドリが飛び出す。時に卍になるが、活動している個体数はそれほど多くは無い。撮影してみると、カケ、スレばかり。 カシワの低木の頂葉でテリを張っているのはキマダラルリツバメのオス。近くを飛ぶ同種のオスばかりでなく、ムラサキシジミやハヤシミドリにも敏感に反応し、追い駆けて行く。個体サイズが小さいため、暗くなればなるほど目で追い難くなる。ハヤシ同様こちらも破損個体が多い。 午後5時半撤収。その後、時間を置かず豪雨となる。〔但馬〕

77日(雨のち曇り、のち晴れ) 遠方からの友人を案内し但馬各地を回る。 午前10時、それまで降っていた雨も上がり、陽が差し始めるとアイノミドリ、ジョウザンミドリが活動を始める。 両種の活動時間に差がある場合もあるが、今日は雨上がりのためかほぼ同時刻に活動していた。 アイノミドリは地表の草にとまりテリを張る。この角度であれば、アイノミドリ本来の金緑色に輝く姿が楽しめる。しかし、こと撮影となると、輝きが強烈過ぎて白く飛んでしまうため露出補正には細心の注意が必要となる。 午前11時移動する。 高地草原ではこの時期、例年通りウスイロヒョウモンモドキが発生している。ただし数は多くない。 食草であるオミナエシの生息環境保全(=定期的な草刈の実施)のため、保全メンバーが懸命の努力を続けているが、ここ2年ウスイロヒョウモンモドキの発生個体数は少ない。今週末14日の観察会に向けての各種の準備も始まっている。 【*いまさら言うまでもありませんが、当地のウスイロヒョウモンモドキは法律により無届の捕獲を禁じられています。違反を発見した場合は躊躇することなく、直ちに警察へ通報することになっています。この時期、ハチ高原ではネットを持ち込まないよう願います。】 同じ草地ではウラギンヒョウモンが多数アザミで吸蜜している。コキマダラセセリ、ギンイチモンジセセリも姿を見せる。 ショウマで吸蜜していたのはサカハチの夏型。 ミドリヒョウモンの交尾を見る。 オオウラギンスジヒョウモンも多い。 更に移動する。 高標高地でヒサマツミドリを見る。しかしすべて破損個体、中にはボッロボロも混じっている。このボロさ加減を見れば、先週までにぎわっていた採集者が今日は一人もいないのもうなずける。多数の網をかいくぐり良くぞこの時期まで生き延びたものだ、と愛おしくなる。 同じ山頂でエゾミドリが活動する。こちらもボロ個体。 再び雲が出てきた午後4時、撤収する。〔但馬〕

76日(曇り時々晴れ、夕方雷雨) 大急ぎで出張先から戻り、機材を整え慌しくフィールドに出る。 郊外の小ピーク午後3時着。 狙い通りオオムラサキがテリを張っている。地上2mの葉先にとまり、視界を横切るものに猛烈な勢いで追いかける。追いかける対象として多いのは、ミヤマカラスアゲハと同種のオス。開けた空間を飛ぶ姿はよく目にするが、ブッシュの僅かな隙間を猛スピードで通過する様は見ごたえ充分。 数メートル以内の通過時には「バタバタ」羽ばたき音の大きさも相当である。最多で3頭、これにミヤマカラスアゲハが加わりバトルを繰り返す姿は迫力がある。午後5時過ぎまでバトルを楽しむ。〔中播磨〕

630日(晴れ時々曇り) 早朝から友人と但馬各地をまわる。本来ならこの時期、某ヒサマツポイントへ確認に行きたいところだが、もたらされた情報では、チョウではなく、採集者が群れているとのこと。そんなところへ行けばストレスが溜まることは確実、急遽予定を変更する。 朝日を浴びてジョウザンミドリ♂が活発に飛び回っている。比較的新鮮。 別のポイントではアイノミドリの方が優勢、こちらは超新鮮。ファインダー越しに、金緑色に強烈に耀いているのが良くわかる。 フジミドリ♂はボロ、この時期であれば仕方のないところ。 ウラクロは不活発。 ウラギンヒョウモン、ミドリヒョウモンともオスは探雌飛翔に忙しい。樹幹を飛んでいく黒系アゲハはミヤマカラス♂か? 午後からゼフ活動にエゾミドリが加わる。しかし活動ポイントの数、見かける個体数はジョウザンミドリほど多くない。 ブナの大木でテリを張るオオムラサキを見る。 夕刻カシワ林に向かう。今年のハヤシミドリは少ない?キマダラルリツバメも見かけず。 ウラミスジに出遭えたのはラッキーであった。それにしてもこのカシワ林、今年から網を持った者の立ち入りを禁止しているのに、堂々とネットを振る不届き者がいた(*道路上かもしれないが・・・)。団塊の世代の採集者が一挙にリタイア、エブリデー・サンデーになったのを契機に一気に採りまくっているのかもしれない。個人の楽しみをとやかく言うつもりはないが、少なくともルールを守る、節度ある行動を望みたい。大の大人が欲望ギラギラで目の色を変えて網を振っている光景は決して心休まるものではない。 採集者の存在にも増して問題なのが鹿の食害である。但馬最深部では、昨年までそれほど鹿の存在を実感しなかったのに、今年は何たることか!林床の草は根こそぎ食われ、残っているのはタケニグサやイワヒメワラビなど鹿が忌避する植物ばかりである。おまけに樹皮まで食われ、立ち枯れている樹もある。本日フィールドで出遭った鹿そのものの数も多かった。 鹿の食害に加え、キクイムシによるナラ枯れ、ウイルスによるマンサク枯れ、はたまた高速道路延伸などの開発によって、但馬の自然がガラガラと音を立てて崩れていく様子が手に取るようにわかる。〔但馬各地〕

623日(晴れ時々曇り、一時雨) 前日、東京での仕事を終えて、飛行機で北陸に向かう。別ルートで来ていた友人たちと合流、朝からフィールドに出る。 高標高地のブナ林でフジミドリを見る。下草にとまり翅を広げていたのはメス。 ブナの枝をたたくと何度かオスが飛び出すが、撮影可能な地点まで降りてこなかった。時間が経過し陽が高くなり始めた10時頃からポツポツとオスが活動を始める。オスの翅裏はわずかにスレていた。 同時刻、アイノミドリのテリ張りが始める。視線より下、その距離わずか12m!これほどの好条件に出遭ったのは初めて!時に追尾、時に卍となり激しく戦う。朝日を浴びてキラキラ輝きながらブンブン飛び回る姿は圧巻。 葉にとまる新鮮なウラクロ♂を見る。 アカシジミはスレていた。 道端に咲くアザミ(ボクチの仲間)で吸蜜するのはミドリヒョウモン。 当地のウラギンヒョウモンは思った以上に大型。 撮影地を移動する。 渓谷にテリを張るエゾミドリ♂を見る。日差しが強くなった昼過ぎ、高温を避けるためか一時、葉のウラに移動するが、その後曇り空になると再び活動を始める。 夕刻、谷に出来た“チョウ道”を渡っていくウラクロを見る。〔北陸某所〕

616日(曇り時々雨、のち晴れ) 横浜からの友人とともに早朝から但馬各地を回る。 前日の激しい雨の余韻が残る高標高地のブナ林、高枝をたたくと葉に残った雨水がシャワーのように降ってくる。しかし、お目当てのフジミドリは落ちてこない。 場所を移動する。 ナラガシワ林にヒロオビミドリを見る。気温が高いため、決して下には降りてこなかった。午前11時前から活発に飛び始める。時には卍にもつれる。 再び山中に分け入る。 渓谷にメスアカミドリの占有行動を見る。活動する個体が少なく、シャッターチャンスはわずかに一度のみ。 満開のウツギにサカハチの春型を見る。ここ数年、本種を目撃する回数が減っている。ここでも鹿の食害が色濃く疑われる。 再び、ブナ林へ。 晴れ間が広がり、ブナの樹冠にフジミドリ♂がチラチラ舞い始める。ただし数は少ない。たぶん今年は“外れ”なのであろう。 下草にとまるフジミドリの新鮮な♀を発見!正確にピントを合わせ、慎重に撮影する。 下山し、ふたたびヒロオビミドリを狙う。 当然のことながら、時間的に活動する個体はいない。ナラガシワの枝を根気良く探していくと、枝先にポツポツ止まっている。300mmレンズで良く見れば、新芽の根元から樹液が染み出しているらしく、ストローを盛んに伸ばしていた。こうなると少々の刺激を与えても飛び立たない。 クヌギの樹液染み出し箇所にゴマダラ2頭、ヒオドシ1頭を見る。オオスズメバチを避けながら抜け目なく吸汁していた。 各地でウラギンヒョウモン多い。 新鮮なミドリヒョウモン♀を見る。〔但馬各地〕

68日(晴れ)、9日(曇り時々晴れ) 関東からの友人の依頼でヒメヒカゲ、ウラナミジャノメ、ヒロオビミドリシジミ、ウラジロミドリシジミ撮影のため生息地を回る(*詳細は割愛)。 ヒルトップではナミアゲハ、ゴマダラチョウがテリを張っていた。テリトリーに進入するヒオドシやナミヒカゲ、ルリタテハを激しく追いかける。 満開のウツギで吸蜜していたのはサトキマダラヒカゲ、ダイミョウセセリ。ダイミョウセセリは少しスレていた。 ヒメヒカゲ生息地の草原にナミアゲハ♀が多い。第2化個体が一斉に産卵時期に入っているようだ。 各地でウラギンスジヒョウモン♂を見る。いずれも個体も新鮮。メスを探すため、止まることなくずっと飛び続けてる。ときにヒメジオンやアザミで蜜を吸う。同種のメスは未確認。各地でアカシジミ、ウラナミアカシジミを見るがスレ、カケの個体が多い。 ミドリシジミはまだ発生していない。 クロツバメシジミ第2化も未発生。 池の土手にシルビアシジミを見る。 同じ場所ではモンキチョウが多い。盛んに産卵する黄色メスに黄色オスがアタックする。 つる性のマメ科の植物の葉やミヤコグサの花に産み付けられた卵を見る。 池の土手に生えるヤナギの周囲を飛ぶコムラサキを見る。どうやら産卵のためにやってきたようだ。 アザミで吸蜜するクロアゲハを見る。 その他、この2日間で出遭ったのは、キアゲハ、アオスジアゲハ、モンシロチョウ、キタキチョウ、スジグロシロチョウ、ベニシジミ、ツバメシジミ、ウラゴマダラシジミ、ルリシジミ、ウラギンシジミ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、ホシミスジ、イチモンジチョウ、アサマイチモンジ、ツマグロヒョウモン、コジャノメ、ヒメジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、クロヒカゲ、イチモンジセセリ、コチャバネセセリの合計37種。〔播磨各地〕

6月2日(雨のち曇り) ヒメヒカゲ生息確認調査のため各地を回る。 各地でヒオドシ、ホシミスジを見る。 見かけるヒオドシはどの個体も新鮮。 当地に産するホシミスジは大型、長野県のミスジチョウより大きい。 ウラナミジャノメが出始める。大きさは当然のことながら、飛翔力もヒメウラナミに比べ力強い。 イチモンジセセリを見る。 越冬明けではないウラギンシジミの新個体を見る。 コナラの枝先に産卵するのはアカシジミ♀。時間をかけて産卵していた。 尾根でテリを張るのはキアゲハ、ナミアゲハ、アオスジアゲハ、ツマグロヒョウモン、いろいろな組み合わせで追い駆け合う。 メスグロヒョウモン♀初見。 ミズイロオナガシジミ初見。〔東播磨各地〕

5月26日(晴れ) 朝6時から自宅近くのフィールドを回る。 ウラゴマダラシジミは早朝からポツポツ活動している。 夕刻の本格的な活動には及ばないが、探雌行動、開翅などを見る。 午前9時から加古川市主催の「チョウの観察会」の案内役を務める。 幼児から小学生まで約15人、プラス親御さんで計30人と共に公園を散策する。子供たちはチョウを網で捕まえ大はしゃぎ!本日見かけたチョウは15種、ナガサキアゲハやアオスジアゲハを捕った子供は得意満面であった。 観察会は正午で終了。 再び撮影に戻る。 羽化直後のテングチョウは極めて新鮮!普通種ながらとても美しい! エノキの樹冠を舞うゴマダラチョウを見る。 アカシジミは何度か飛び出すが撮影チャンスなし。 センダンの花で吸蜜するアオスジアゲハを見る。 午後2時を過ぎるとウラゴマダラシジミの本格的な活動が始まる。オスはイボタの周囲を舐めるように飛びメスを探す。時に茂みに潜り込んでも探している。 運よくメスが飛び出すとすぐさま求愛、交尾を迫る。 本日の目撃した2回とも交尾が成立した。 その交尾ペアを見つけた他のオスは盛んにちょっかいを掛けて行く。このシーンの撮影に多くの時間を費やす。今日も葉に落ちた鳥の白い糞に反応するオスは多い。 アサマイチモンジ多い。 車の運転中に新鮮なカラスアゲハ♀を見る。〔東播磨〕

5月19日(曇りのち雨) 「兵庫ウスイロヒョウモンモドキを守る会」の恒例行事、トランセクトポールの設定作業を行う。 標高1000m付近はようやく新葉が延び始めている。 作業途中から風雨が強くなり、尾根筋では風速20m/秒を越えている感じ。大人でも吹き飛ばされそうな暴風雨である。 途中ながら作業を中止する。 この天候では活動するチョウはいない。〔但馬〕

5月18日(晴れ) 「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」の活動の一環、今シーズンのヒメヒカゲ調査のためのトランセクトルートの設定を行う。 作業の途中、メンバーのひとりがヒメヒカゲの蛹を発見!幼虫に比べ格段に難しい蛹をよくぞ見つけた!・・・である。 引き続き、ジャノメチョウ幼虫発見、こちらも相当難しい。 スイカズラの周囲をアサマイチモンジ♂が飛ぶ。ほとんどとまることがない。たぶん羽化してくるメスを探しているのであろう。 ナガサキアゲハ♀の飛翔を見る。後翅の白紋を確認する。 作業終了後、単独でギフチョウ幼虫の撮影に向かう。 だいたい2齢幼虫であるが、卵の殻や食痕の数に比べ、幼虫は少なくなっているようだ。 オサムシやダニなど捕食性の虫にかなり食われているのであろう。 撮影地を移動する。 池の土手のシルビアシジミは端境期に入りつつある。見かけるのはメスばかり、それも破損個体ばかりになっている。 各地でサトキマダラヒカゲを見る。 コミスジ多い。 満開のミカンの木の周囲を飛ぶナミアゲハ♀を見る。 ネギの花で吸蜜していたのは新鮮なツマグロヒョウモン♂〔東播磨各地〕

5月12日(快晴) 早朝から但馬に向かうが今日の目的はチョウの撮影ではない。 2年ぶりに「別荘」のメンテナンス塗装を行う。 日が当たる側は完全に塗装の効果がなくなっているが、逆側はそうでもない。 室内は大量のガやハチ、カメムシの死骸。夏休みの仕事が見つかった! 塗装作業中、ウスバシロチョウを見る。ただし数は多くない。 昼前に作業は終了、昼食もそこそこに、氷ノ山や棚田をバックに、ウスバシロを狙いに行く。別宮の棚田はカメラマンだらけ、それもほとんどが60歳以上、ちょっと異様な光景である。 しかも肝心のウスバシロが発生していない! 急いで北播磨へ南下する。 最上部の集落のマイポイント、こちらは期待通りウスバシロが発生していた。 ここでの吸蜜源はシキミの花(珍しい?)。 発生している個体数はせいぜい30頭ほど、あまり拡散せず、狭い場所に群れていた。ここでの撮影時間はぴったり1時間、午後4時撤収。〔但馬・北播磨〕

5月6日(晴れ) 4日連続でフィールドへ。 中播磨の雑木林を歩く。 遊歩道にコジャノメ多い。 南向きの斜面のコナラの枝先でミヤマセセリの産卵行動を見る。 植栽のツツジで蜜を吸っていたのはナミアゲハ。 東播磨に戻る。 マイポイントでようやくナガサキアゲハを見る。 今日もジャコウアゲハ♂はメス探しに忙しい。 神社の境内でテリを張っていたのは新鮮なツマグロヒョウモン。 樹冠を舞う白いチョウ、特徴ある羽ばたきの様子からあれはイシガケチョウであろう。竹やぶにはイヌビワの幼木が多いため産卵にやってきたのか。注意して探したが見つからなかった。 クロヒカゲ初見。 更に移動する。 やっとトラフシジミを見る。今シーズン初めて。 ギフチョウの初齢幼虫撮影を試みるが、未だ孵化していない。 そこへ現れたのが何とボッロボロの母ギフ、湿った地表で盛んに吸水していた。飛ぼうと羽ばたいてもわずか数十センチ浮く程度ですぐ落下。 葉に止まらせて撮影していたところ、またもや落下、哀れその場で昇天してしまった。しぼんでいた腹の様子から、一卵残らず産卵は完了しているようだ。それにしても5月6日まで生き残っていたとは驚くばかり。〔中播磨、東播磨〕

5月5日(晴れ) ようやく天気が安定、早朝から但馬へ。 1週間前のヒサマツ幼虫のその後を見に行くが、姿を消していた。蛹になったか、捕食されたか、はたまたどうなったか・・・である。 ウスイロヒョウモンモドキ生息地はようやく雪が消え、早春の様相。しかし活動するチョウはいない。 高原の棚田&県天然記念物のカツラの木を時間をかけて撮影する。 北播磨へ南下する。 某所で目的のヤマトスジグロシロチョウを撮影する。ここはスジグロシロはいなくてすべてヤマトスジグロである。 近傍のウスバシロ発生地を訪ねるが時間が遅いためか確認できず。〔但馬各地、北播磨〕

5月4日(晴れ時々曇り、一時雨) 不安定な天気が続くため、昨日に続き今日も幼虫探しへ。 ナラガシワの小枝先端の枯れた花穂を丹念に見て回る。 ナラガシワ6本目、枯れた花穂や新芽を包んでいた鞘を綴った簡単な巣に体の前半分を突っ込み、後ろ半分が見えている状態で終齢幼虫を見つける。枝に残った新芽の鞘とまったく同じ色、同じ柄、すばらしい保護色である。 自然状態での撮影の後、全身が見えるよう、上半身を突っ込んでいる花穂や鞘を注意して取り除き、撮影を再開する。 もぞもぞ動いていたかと思うと、突然、糞を出す。 しばらくするとまたもや枯れた花穂や鞘の間に頭を突っ込んだ姿勢に戻った。体長11o。 以降、ヒロオビミドリの幼虫探しに切り替え、枝や幹を丹念に見て回るが見つからず。〔西播磨〕

5月3日(晴れ時々曇り、一時小雨) 今日から連休の後半スタート。 気温は低く、天気も安定しないなか朝から西播磨のマイフィールドを回る。 飛ぶチョウの姿をほとんど見ない。車から降りて歩けば、わずかにヒメウラナミジャノメが目に付くくらい。 クロ系アゲハはまったく見かけない。 ゼフ幼虫探しに切り替える。 ナラガシワのヒコバエにウスイロオナガシジミの幼虫を見る。体長4o、葉の表で静止していた。 場所を移動する。 ここでもウスイロオナガシジミの幼虫に出遭う。こちらは体長8o、終齢幼虫のようだ。葉の付け根で静止していた。 その他のゼフ幼虫は見つけられず。 気温が上がるとツマキチョウが飛び始める。 コチャバネセセリ初見。〔西播磨各地〕

4月29日(晴れのち曇り) 県北部のマイ・フィールドを回る。 渓谷下部、林道でテリを張るコツバメ♂を見る。飛翔撮影で翅表の鮮度を確認したところ相当スレていた。 活発に飛ぶ小さなシジミはスギタニルリか? 例年なら、この時期多くのコツバメ、スギタニルリが見られるのに今年の少なさはなんだ?! 林道を歩き、ようやくギフに出遭うが、オスの大破個体であった。 高原のカシワはまだ芽吹いていない。 標高1000m付近、日蔭では残雪が深い。ブナは芽吹き直前。 南下し南但へ移動する。 カラムシの新葉に産卵するアカタテハを見る。よく見ればこの株は卵ベタベタであった。 一気に雲が厚くなり、飛ぶチョウがいなくなる。 それにしても今日もクロ系アゲハを1頭も見なかった。〔但馬各地〕 

4月28日(晴れ) 「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」活動日、朝からギフチョウの産卵調査ためヒメカンアオイ自生地を回る。 調査結果について、昨年、一昨年と比べると今年はやや良いらしいが、それでも10年前に比べると大幅に数を減らしている。当地に生えるヒメカンアオイに葉の裏が深い赤紫色のタイプがある。通常、このタイプの葉への産卵は行われないと思っていたが、今日は2例確認した。 幼虫調査が正午で終了、午後はクロ系アゲハを求めて雑木林縁の畑に向かう。飛んでいたクロ系アゲハはジャコウ2頭のみ。例年ならこの時期、オナガアゲハを除く全種が見られるのに今年はどうしたことか?!アオスジも飛んでいない。植栽のミヤマキリシマは満開なのにナミアゲハが時々やってくるくらいである。 コミスジ初見。〔東播磨各地〕

4月27日(曇りのち晴れ) 今日からゴールデンウィーク、早速但馬へ向かう。 まずは昨年10月確認したヒサマツミドリ卵の現状調査。ウラジロガシの幼木に産みつけられた2卵は両方とも幼虫の脱出孔があり、無事孵化していた。しかし、幼虫が見つからない。探すこと30分後ふたつ隣の枝の新葉でようやく1頭見つける。体長9o、終齢かひとつ前の幼虫である。まったく動かない。じっくり時間をかけて撮影する。 山村の田の土手にツマキチョウが多い。法面をオスは行ったり来たりしてメスを探す。この辺りの行動はクモマツマキと同じである。 場所を移動する。 山頂ではヒオドシがテリを張っていた。 但馬各地を回るが、結局今日は、ギフチョウ、スギタニルリシジミとも出遭わず。〔但馬各地〕

4月21日(曇りのち晴れ、一時雨) 低気圧の通過後寒気が入った肌寒い一日。 午前10時からフィールドに出る。 ギフチョウ生息地を回るが、この天気ではさすがに姿を見せない。 正午過ぎ、南斜面の陽だまりでようやくメスに出遭う。ササが茂る地表を縫うように飛び、産卵に適したヒメカンアオイの株を探している。動きがとまり、ようやく気に入った株に巡り合ったのかと思ったら、すかさず産卵を始めた。今日出遭ったのはこの1頭ののみ。 サトキマダラヒカゲ初見。 ヒメウラナミジャノメを各地で見る。 ヒメヒカゲ生息地の草原で幼虫を探す。スゲの食痕をたよりに探すこと5分、ようやく見つける。幼虫と食草のスゲの新葉はまったくの同じ色、見つけるのにはちょっとしたコツが必要。〔東播磨〕 

本日、2年ぶりに加西市某所のギフチョウ生息地を訪ねた。「昨年、今年と採集者が集中し、林の中に道が出来た」と噂に聞いていた。実際目の当たりにしてみると、“これはひどい!”正直驚いた。雑木林のなかに網の目のような踏み分け道が出来ているではないか。どれくらいの個体が採集されたのだろうか。当生息地は知る人ぞ知る大発生地だったのに・・・。あっと言う間に情報が広がり、あっと言う間にいなくなってしまう。年配の採集者が多いとも聞いている。この期に及んでまだ採集したいのか!そっと見守ることが何でできないのだろうか。“棺桶に片足突っ込む”ような歳になって、欲望ギラギラでネットを振る姿は見苦しいと思うのは私だけであろうか。

4月20日(晴れのち曇り、夕方雨) 先週に続き、「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」成虫観察の日。 気温は低いが今日も小ピークではギフ♂がテリを張っている。今日の相手はキアゲハ♂1頭のみ。両者の戦いは長続きせず、すぐ休んでしまう。気温が低いと継続的な活動はできないようだ。 次々尋ねるヒメカンアオイ自生地で産みつけられたギフ卵を探す。多くの場所で比較的簡単に見つかる。ここ3年少なかったらしいが今年はやや多いらしい。 やっとコツバメに出遭う。ギフに比べ当東播磨地方では本種はまったくの不作年。友人の協力を得て、山道にとまったメスを強制的に飛び立たせた瞬間を撮影する。 ヒメウラナミジャノメ初見。 各地でテングチョウを見るが、越冬明け時期に比べ相当スレが進行している。 各地でルリシジミを見る。 ルリタテハも多い。 加古川河岸段丘のなか、イボタの森にウラゴマダラシジミの幼虫を探す。 特徴的な食痕を目標に探したところ比較的簡単に見つかった。すでに終令幼虫。雲が厚くなる中、本日持参した機材を“総動員”して撮影する。〔東播磨〕

4月14日(晴れ) 今日も朝からフィールドに出る。今日の狙いはコツバメ飛翔。 いつも出遭うポイント3箇所を回るがいずれも姿を見せない。こんなことは初めてである。 今日もピークに登る。途中、ミヤマセセリ多い。コナラの新芽に産卵するメスを見る。 山頂は風が強く、昨日に比べ集まっているアゲハ類は少ない。ギフチョウも1頭のみ。それもすぐいなくなる。 ツマキチョウ♂を見る。 越冬明けアカタテハ、ヒオドシは活発に飛ぶ。 撮影地を変え、ギフチョウ発生地を回る(*結果は非公開)。 最後は昨日と同じ場所での撮影とする。 今日も交尾、産卵シーンに出遭う。 越冬明けルリタテハの飛翔撮影を試みる。 今日も午後3時撤収。〔東播磨〕

4月13日(晴れ) 朝は冷え込んだが、昼前から気温は上がる。 「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」恒例の成虫観察会の日。 集まったメンバーと共に小ピークを目指す。 山頂ではキアゲハ、ナミアゲハに混じってギフチョウが元気に飛んでいた。飛翔のスピードでは他の2種よりやや劣るが、気は強いらしく後を追うことも多い。 一瞬、桜の花で吸蜜する。 ミヤマセセリ多い。 午後は自由行動、いつものギフ発生地に向かう。 一週間前に較べ、オスは破損個体が多い。メスは新鮮。産卵シーンを見る。今日の観察では、一度の産卵数は10卵と8卵。 交尾シーンも2度遭遇。交尾時間は約15分。 午後3時撤収する。〔東播磨〕

4月7日(曇り時々晴れ、一時雨) 昨日通過した“爆弾”低気圧の余韻が残る一日。 雲速く、風強く、肌寒い。 雑木林の中のヒメカンアオイ自生地にギフチョウを見る。 陽が差し込むとオスは地表近くを飛び、羽化してくるメスを探す。ひとたび陽が陰ると一斉に活動を停止する。 コバノミツバツツジでの吸蜜を見る。 この生息地、平日は毎日、地元の方が見えられ、ヒメカンアオイの自生環境の整備と、ギフチョウの観察をされているとのこと。 数は少ないながらミヤマセセリを見る。 ピークにはナミアゲハとギフチョウが集まっていた。〔東播磨〕

3月31日(曇り) 故あって午後2時からフィールドに出る。 今週も郊外の低山を散策する。 コバノミツバツツジはだいぶ咲きそろってきた。 タラの芽は膨らみ、ショウジョウバカマは咲き始める。 雑木林の中にルリタテハが多い。 ギフチョウには出遭わず。〔加古川市・加西市・小野市〕

3月24日(晴れ・高曇り) 午前10時からフィールドに出る。3週連続で春のホームグランドのピークへ急ぐ。 今日もヒオドシ、ルリシジミ、ナミアゲハが飛んでいる。 キアゲハ初見、極めて新鮮。 地面や下草の枝にとまり、占有行動をを見せる。この個体、人間には鈍感でギリギリまで寄っても逃げない。 多数のハイカーが通り過ぎて行くなかを縫って撮影する。 尾根筋にミヤマセセリが多い。本日初見ながら今日羽化した感じではなく、数日前から出ていた模様。メスも1頭混じっていた。 ルリタテハを見る。 今日もテングチョウは多い。〔加古川市・小野市〕

3月17日(晴れ) 午前中は「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」の総会、昼食後、フィールドに出る。 昨日、ヒオドシを撮影した隣のピークへ急ぐ。 山頂にはヒオドシが1頭、それに、ルリシジミ1頭、ナミアゲハ2頭が絡み合う。 午後2時、薄雲が広がり始め、活動が衰えたのを期に撤収する。〔加古川市・小野市〕 

3月16日(晴れ) 気温が上がった午前11時からフィールドに出る。 郊外の低山の尾根コースを歩く。 小ピーク各所に越冬明けのヒオドシチョウを見る。 最初は近寄ると反応し頻繁に飛び立っていたが、そのうちに興味を示さなくなり、少々近寄ってもまったく飛び立たなくなった。それでも同種のオスが上空に現れると、猛然とスクランブルを繰り返す。 雑木林の中にテングチョウ多い。 同じく越冬明けのルリタテハを見る。〔加古川市・小野市〕 

3月9日(晴れ) 春のような陽気、気温は20℃を越える。 午後から近場のフィールドに出撃、南向きの畑や田んぼの土手を歩く。 予想通りベニシジミが出ていた。タンポポでの吸蜜を見る。 畑のオオイヌノフグリの群落で熱心に蜜を吸うテングチョウを見る。近くに咲く梅の花には見向きもしない。 モンシロチョウ数が多い。今日羽化したばかりと言った感じではなく、ボロ個体も混じり、数日前から活動しているようだ。 モンキチョウも田んぼの土手を高速で飛び回る。 越冬明けのキチョウ、キタテハ、ルリタテハ、ムラサキシジミを見る。〔加古川市〕

1月13日(曇り) 運動不足解消のため今日も高御位山に登る。1月5日とはまったく別ルートを選択する。この山は低山ながら数多くの登山ルートがあり、どのルートも素晴らしい眺望。 あいにく今日は曇り空、空気は澄まず、景色はぼんやりしていた。 2時間の登山・散策でもたっぷり汗をかく。〔東播磨〕

1月5日(晴れ) 一念発起、早朝から高御位山に登る。山頂到達後、引き続き高砂鹿島神社まで西へ縦走する。 眼下には東播磨の街並み、上方には穏やかな瀬戸内海が光り輝いている。 遠く淡路島、家島群島、小豆島、更には四国の山並みまで望むことができる。 気温は低く、午前10時でも1℃しかない。 ちなみに気圧は標高304m地点で982ヘクトパスカルであった。 さすがにここまで冷え込むと活動するチョウの姿はない。〔東播磨〕


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